Dear フランキー
Wednesday 15th March 2006 10:20
なん
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原題 Dear Frankie
2004年 イギリス公開
上映時間 102分
監督 ショーナ・オーバック
出演 ジェラルド・バトラー/エミリー・モーティマー
お勧め度 image[★5つ]
これはかなりいい話だった。大々的な映画ではないし、地味目な話だけど、実によくできている。アメリカ映画のような明るい雰囲気はない。色が少ないといったらいいのかな、無彩色の空にグレーの海、そんな雰囲気なんだけど、そこで父にあてた一通の手紙がぐっとくる。
DVの家庭で夫から逃げる日々を送るリジーとフランキー。でも子供であるフランキーは、パパは船乗りでずーっと航海していると思っている。パパに手紙を出すと必ず返事が返ってきたからだ。だけどこの手紙は、リジーが書いていたものだったのだ。
子供の夢を壊したくない、また父親がひどいやつと思わせたくはないというリジーの気持ちでついてきた嘘なんだよね。それがある日この嘘がばれそうになる。父の乗った船が港に着くというニュースが流れた。そこでリジーは一日だけの父親役を探すことにするんだよね。
父と信じて過ごす時間はとても短かったけれど、フランキーにとってはかけがえのない時間だったんだ。それは母であるリジーにとっても。フランキーが父と信じている男に、海で石を投げるときに、選んでもらった石をポケットに大事そうにしまうシーン、フランキーの気持ちを思うととてもせつないよ。パパと思っている人に選んでもらった石を大切にぽっけにしまうんだもん。
母にとって、父になりかわり出す手紙は、子供であるフランキーの本当の心を知るためのものだったんだ。もちろんフランキーに自分の父親は、優しくてたくましい理想の父親であると思っていてほしいという思いもあったけれど、何よりも少年の心が知りたかったんだよね。
ラストは…。ネタバレ→(フランキーは、目の前にいるこの楽しい時を過ごした男の人は、自分の父ではないと知ってしまうんだ。だけど母を気遣いそのことは黙っている。そして再び船に乗って去っていった父に出した手紙は、愛する息子からではなく、友達のフランキーとして、また会えるよね?っていうもので、私はこの場面で涙がどーっと出てしまった。最後は見る人によって違うかもしれないが、また会えるかもしれないし、会えないかもしれないし、でも余韻を含んだ、二人の背中がいとおしかった)
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