ブルー・ベルベット

Saturday 4th June 2005 21:34
なん


いやはやさすがリンチさん。真っ白なフェンスに真っ赤な薔薇、青い空からはじまる冒頭シーン。何でもない美しい日常を象徴している世界。それが普段の私たちの世界なんだけど、えらく無機質な感じがする。でもそんな日常だけど、そこから覗く非日常の世界に足を踏み入れた主人公。その世界は一度足を踏み入れると、絡みつくように逃げられない世界。目を背けたいような、性倒錯と暴力、非常に醜悪でアブノーマルな世界が繰り広げられる。
猟奇的な世界を否定しても、それでも闇の部分に惹かれる危うさが狂気的。ラストは非常に暖かな現実の世界をこま鳥という象徴で描いているんだけど、そんな普通の日常がとてつもなく、しらじらしい世の中に見えてしまうのは、やっぱりリンチワールドにやられてしまったからなのかな?

『レオン』のゲイリー・オールドマンの薬中もすごかったけれど、今回のデニス・ホッパーの薬中といかれ具合はみごと。ベルベットの布を口にくわえて、エクスタシーを感じる様子は狂気だわよ。こわすぎ。クレイジー。
でもそれと同じくらい怖かったのは、ドロシーがジェフリーに抱きついたときのサンディの表情が怖すぎ。女の嫉妬は何よりも恐い。

この映画は、リンチの作品が好きな人にはいいかもしれないけれど、そうでない場合、スリルとサスペンス的な要素を求めて見ると絶対に駄目だと思う。おもしろくないって思う。そういうのとは全く違う、狂気の狭間の世界を行ったり来たりするにはお勧めなのかも。でも暴力的なことが一切駄目という人は、見ないほうが賢明かと思う。

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