ヤンババ! ばばぁ強盗団がやって来る!
Tuesday 6th June 2006 12:46
なん
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原題 JETZT ODER NIE - ZEIT IST GELD
2000年 ドイツ劇場未公開
上映時間 96分
監督 ラース・ブチェル
出演 ガドラン・オラス/エリザベス・シュレー
お勧め度 image[★4つ半]
すごい邦題なんだけど、決しておバカコメディっていうわけじゃないよ。軽いコメディとして描いているけれど、死を迎えるということを考えさせてくれる一本。これに出ているばぁさん3人がまたいい味出しているんだなぁ。あんなパワフルでおしゃれなばぁさんになりたいものだ。
3人のばぁさんたちの夢は、船でのクルージングでの旅だ。そのために8年もお金をためてきた。だけどこつこつためたというか、万引きでためたというか。ここがみそ。
無理やり老人ホームでは老人同士でダンスをさせたりとするけれど、本当は船で夕日を眺めたり、いくつになっても女でいたいとか、いろんな夢があるわけさ。ダンスなんてやりたくないわけよ。それを老人とひとくくりにしてしまう社会というか、われわれの意識をかなりグサリと風刺している。さらに実の子供ですら、家に家賃を入れろとか母親であるばあさんに向かって言うところや、この映画はただのコメディとは違うのだよね。
そんなささやかな夢をかなえるためのお金を、銀行強盗に奪われてしまうのだ。さて困ったばあさんたち。そのうちのカーラは医者からひまわりの花は見れるかもしれないけれど、菊はわからないと宣告されている。もう時間がない。
そこで考えたばぁさん3人衆。銀行強盗の犯人に面会に行き、強盗のやり方を教えてもらう。そして実行に移すのだ。と書くとなんてとっぴな話なんだけど、実は最期の時を迎える心境やその仲間の心の揺れ、そういったものが実にうまく書かれているんだよね。
出ている人はみんなじいさんとばあさんで、唯一の若者は銀行強盗くらいだろうか。そしてラストはしみじみとした気持ちにさせてくれるよ。老いとは何か、そして人生を終えるということは何か、そんなことを考えさせてくれる一本。ドイツ映画って結構いいもんだなと思った一本。
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