アメリカン・サイコ

Monday 18th July 2005 21:56
なん



それになんといっても、ものすごいナルシスト。女たちとセックスしながら、なんと力こぶを作り、鏡に映ったマッチョな自分に酔いしれているんだよ。人間というのは、欲しいものをすべて手に入れると、自分の内在に向かい、そして自己愛の塊になるとともに、虚栄心がどんどんと膨らんでいって、とうとう自己のバランスが崩れ爆発してしまう。物は満たされているけれど、心はぽっかりと穴が開いているといったそんな感じ。そうしてその穴から今まで見えなかった狂気が露呈するのだろうなと思う。

そうすると自分だって、そうならないとは限らな上、こういう人はごまんと存在するであろう事を考えると、非常に暗い気持ちになる。空しさがふつふつと湧き上がってきて、私は非常に後味が悪かった。

そしてラストなんだけど、これだけの殺戮を繰り返したパトリックはどうなるかというと、なんとこれは彼の頭の中での妄想の出来事だったのだ。つまり殺人は彼の心の中の出来事。でもみかけはあんなにスマートな人なのに、心では他人をめったぎりにしたいという思いが渦巻いているというわけさ。くだらない毎日に対する破壊願望というのだろうか。それは妄想であるがゆえに、彼の中ではこれからも永遠に繰り返されることになるのだ。これまた終わりのない苦しみを心に抱えているわけでもある。強烈に風刺の効いたブラック・ユーモアという終わり方。現代人の哀しさを表している。

駄目だよこういうムカムカするような映画は。笑いながら、それも淡々と無差別殺人というのがかなり苦手。何かしらの理由があってというのでないと駄目なんだ。パトリックの微笑みながらの殺人は、いくら妄想だとはいえ、どうやっても不快でしかたないんだ。パトリックは非常に見栄っ張りだから、ブランド物のスーツに身につけていて、自分を飾ることに対してはものすごく貪欲なんだよね。殺人もファッションみたいな感覚でさ、いゃー駄目だ。マジで胸くそ悪くなる映画だった。
実はどんな話かわかんなかったから、『アメリカンサイコ2』まで借りてきてしまったんだよ。これもこんな感じの不愉快な映画なんだろうか。失敗したよ。

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