顔のない女

Monday 4th September 2006 08:01
なん


image[顔のない女]原題 HYPNOTIZED
2004年 韓国劇場未公開
上映時間 102分
監督 キム・インシク
出演 キム・ヘス/キム・テウ

お勧め度 image[★3つ半]

一言で言えば、全員精神を病んでいる、そんな映画といったらいいのだろうか。なので観終わったあと、私も変になるかと思った。←オーバーだけど。

いろんな登場人物がいるんだけど、結局正気な人間はいないのか?というところに着地。だからこの映画、自分が精神的にマイナスな時には観ないほうがいいかも、ますます暗くなりそうだ。

もともとが主人公がボーダーラインという人格障害を病んでいるわけで、ボーダーと精神科の医者という設定なのだ。だけどじゃあ医者であるソグォンはまともなのかというと、彼もいかれているとしか思えない行動をとる。

ネタバレ→(だって患者であるジスにひかれてしまっているからといって、彼女を治療と証して催眠術をかける。その中でジスは昔大好きだった男と関係を持っているシーンを思い浮かべている。そうすると現実の世界では、医者であるソグォンがそれを利用して関係を持つ。これってレイプじゃん。よく医療者がその立場を利用して猥褻なことをするっていう事件、あれだよ。

催眠術からさめると、ジスはそんなことをされているとは全く知らない。催眠術の中では関係が持てても、それから覚めれば医者であり患者でしかない。肉体は得ることができても、肝心の心は得ることができない。それに耐えられなくなったソグォンは、ジスに電話をかける。ジスが電話に出ると催眠をかけて、自分の所に来るように誘導するんだ。完全に狂ってしまっている。

というか最初からこいつも狂っているということだよな。逆に人格障害であるジスの方がまだまともに見えてくるから怖い。)

人間の中にあるジェラシーという感情や、自分のものにしたいという感情、それらを相手に求めるのだけど、結局全部跳ね返ってくるような話なんだな。ものすごい歪んだ愛情が渦巻いている。愛するが故という言葉は、犯罪と紙一重というようなぎりぎりのところまできている。というか犯罪になってしまっているけど。

結構複雑なんだけど、その割にはストーリーとしては破綻はしていないと思う。だけど救いが見出せず、息苦しいまま終わるので、後味はあまりよろしくない。でもジス役のキム・ヘスさんは、魔性の女っていう雰囲気がよく出ていて、たぶん一般的にあのお色気は、男性にしたらくらくらきてしまうのかもしれないなぁとは思った。男性の意見も聞きたいものだ。

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