トランスアメリカ

Thursday 12th April 2007 00:39
なん


image[トランスアメリカ]原題 TRANSAMERICA
2005年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 103分
映倫 R-15
監督 ダンカン・タッカー
出演 フェリシティ・ハフマン/ケヴィン・ゼガーズ

お勧め度 image[★4つ]

何が衝撃って、フェリシティ・ハフマンって女性だったのね。この人絶対に男だと思っていたから。男顔っていったらいいのか、それとも演技力が抜群なのかこの役に嵌っていた。見事なおっさんだったよ。

性同一性障害のスタンリーは、自分をブリーと名のり近々女に体を変える性転換手術を受ける予定だった。ところが昔男だったころ、一度関係を持ったことのある女性との間に子供がいたのだった。ニューヨークで補導されたと連絡がありブリーはニューヨークに向かう。そして息子とともにロスまでの大陸横断の旅に出るのだ。

最初はもちろん自分が父親であることも隠し、トランスジェンダーであるということも言わない。教会のおせっかいなおばさんっていう形で一緒に旅をする。なんといってもブリー自身、親は自分のことを認めてくれないという葛藤があり、さらに手術を控えているという心の不安定さもあるところへもってきて、実の息子の登場である。複雑な気持ちのままでも親としての心情がとても心地よく描かれている。

一方のトビーは子供のころから養父に性的虐待をうけていて、実の父親に対して強い憧れの気持ちがある。決して褒められた子供でもなく、ドラッグをやったりなんと男娼の真似事をしてお金を稼いだりしているという、とんでもない子供でもある。

たぶん世間からは異質な目で見られがちの二人なんだけど、反発し合い時に心通い合わせたりしながら、自分というものを見つめていく物語。なんだか不思議と心温かくなる話でさ、ブリーが病院で泣くシーンなんて、私もつられてぽろぽろと泣いちゃったもの。

子供からしたら、実の父親が実は女に変身してましたなんてことはかなり衝撃的なことであることは間違いないんだけど、二人ともなぜかお互いを最後には認め合えるというのかな、口では許さないと言ってはみてもね。ゲイのAVビデオの男優をやるようになった息子であっても、ちゃんと「見に行くわ」って認め、もう手術したのかどうか聞きににくる息子。なんだかいい映画観たなぁというのが感想。

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