タッチ・オブ・スパイス

Wednesday 30th May 2007 00:00
なん


image[タッチ・オブ・スパイス DTSスペシャル・エディション]原題 A TOUCH OF SPICE
2003年 劇場公開
ギリシャ制作
上映時間107分
監督 タソス・ブルメティス
出演 ジョージ・コラフェイス/タソス・バンディス

お勧め度 image[★3つ半]

最近ヨーロッパの国の映画を見るのですが、このあたりは移民の問題というのがとても強く打ち出されていることを知りました。この映画の舞台はトルコにおけるギリシャからの移民というのが発端です。

トルコに暮らすファニスは、おじいちゃんの営むスパイス店によく出入りします。おじいちゃんはファニスに宇宙の星について教えるときにスパイスを引用するほどです。ギリシャ料理というのはスパイスが命なんでしょうか、食べたことがないのでわからないのですが。

ある時ギリシャとトルコの関係が悪化して、トルコに住むギリシャ人は強制国外退去させられてしまうのです。ママはトルコ人ですが、パパはギリシャ人、国外へ出て行かねばなりません。家族がバラバラになるのはできないので、ママとファニスもギリシャへと行くことになります。おじいちゃんだけは、あとから行くよということになるのですが、結局様々なハプニングでトルコに残ったままになります。

そして月日は流れ、離れ離れになった祖父に会える日がやってきました。ここまでの話をファニスの回想を交えて話は進んでいくのですが、おじいちゃんという人は、人生についてをスパイスや料理に例えて話すのが得意です。恋する相手に食べさせる肉団子のスパイスは、シナモンが最適でクミンでは駄目だそうな。シナモンは相手をひきつける作用があるらしい。といったふうな感じで、いたるところに料理とスパイスが出てくるのです。

つまり人生というものは、料理と一緒で塩加減が大事だということをうたっています。でも説教臭いことはなく、ファニスの初恋の話なども絡めながら淡々と進んでいきます。

派手さは全くないのですが、わりとしみじみとした話です。いかにもミニシアターで上映されるといった感じの映画といったらいいでしょうか。ハリウッド映画のようなものを期待されるとはずれですが、ちょっと箸休めにはいいような気がします。

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