悪人

Sunday 15th May 2011 09:44
なん



主人公らの孤独感や疎外感、このまま一生こうなのかという絶望感と息苦しさ。そこから出たいともがくのに出れない、息のつまるような毎日。それらが共鳴した2人。そして悪とされるものの、真の悪とは?みたいなひりひりとした感覚が、私にとっては非常に揺さぶられるものがありました。

不器用な生き方しかできない裕一の愛。殺人を犯した裕一の悪と、法的にはとがめられない増尾の悪。そして老人らを騙す悪徳商法の悪。加害者の家族をつるし上げるマスコミの悪。

沢山の悪と善との狭間に、胸を締め付けられる思いがする。非常に考えさせられる作品でした。裕一の最後の決断に号泣したのはこの私です。被害者の父の搾り出すような言葉「あんた、大切な人はおるとね」の言葉に、胸をズドンと打ち抜かれたのも私です。そして原作を買い、一気に読みふけり。そしてまた泣いたのも私です。

多くの人に見てもらいたい映画です。この中の主人公に心合わせる部分を少しでも持っている 人は、共鳴できる作品だと思います。
邦画も悪くないじゃん。

【Story】
長崎の漁村で母に捨てられ、祖父母に育てられた清水祐一。土木作業員をし、祖父母を面倒見るだけの毎日。そんなある日、出会い系サイトで知り合った石橋佳乃を殺害してしまった。ところが捜査線上にには裕福な家庭の大学生、増尾圭吾が浮上してきた。そんなある日、祐一のもとに、一通のメールが届く。かつて出会い系サイトを通じてメールのやり取りをしたことのある馬込光代からのものだった。やがて2人は直接会うことになる。

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