インファナル・アフェア III 終極無間
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > アクション・犯罪・バイオレンス

原題 Infernal Affairs III
2003年 香港公開
上映時間 118分
監督 アンドリュー・ラウ/アラン・マック
出演 アンディ・ラウ/トニー・レオン
お勧め度

いよいよ最後のストーリー。あまりに衝撃的なラスト。もうこういう映画って、他では作れないんじゃないかと思うほど、私はうなってしまった。まさに「無間道」なんだよ。そう終わりのない地獄。
この作品は第一作目のラストを軸に、その前後の部分を膨らませた構成になっているんだ。さらに第一作そして第二作目との絡みもあり、ホントこれで三部作が完結するといった終わり方だった。とてつもなく救いようのない現実があるんだ。根底に流れているのは悲劇的末路。それしかないんだよ。
これは今までの登場人物に加えて、あと二人追加されて出てきてしまうので、最初何がなんだかわかんなくなってしまったんだよね。人が多すぎて把握しにくいというのかな。ただ私は5回も見てしまったので(笑)、人間関係がばっちり把握できたんだけど。さらっと見ると、はて?って思ってしまう。だからIとIIをちゃんと把握してからでないと、結構厳しいものがあると思う。
それにヤンの幸せそうな顔と対比的なのが、ラウなんだよね。この二人本当は似ているんだけど、なんだかラストがあまりにも違いすぎて、胸が痛くなってしまった。この映画は色のない映画だと思う。もちろんカラーなんだけど、モノクロの映像に見える。そんな不思議な映画。
三部作まで見た私としては、やはり一番面白かったのは『インファナル・アフェア』だね。IIはIをより詳しく見せてくれたという印象で、IIIはIのその後の哀しみという部分では、これで完結でよかったと思うけれど、なくてもすばらしい映画だと思う。いやIIIを見れてよかったと思うんだけど、IとIIの衝撃には及ばないかなぁ。でもやっぱりこのシリーズが好きな人は、ぜひとも最後まで見てほしいと思う。
でもこのシリーズ、明るいハリウッド映画や、単純な話が好きっていう人にはきついかもしれない。ただしこれほどうまい脚本はないと思うけどな。11月に3本セットのDVDが出るらしいので、私は絶対に買うよ。
【STORY】
ヤンの殉職から10ヵ月経ち、ラウはヤン殺害の疑いを晴らし、一時的に庶務課への異動した後、内務調査課へと戻ってきた。ラウは自ら警察内部にいる残りの潜入マフィアを次々と始末してきた。さらに新たに保安部のエリート警官ヨンに対し、ラウは、ヨンが潜入マフィアではないかとの疑いをもち身辺を調べ始めた。
ここから先は完全ネタバレ注意、よろしければどうぞ
今回はヤンは死んでしまっているので、新たに登場はしないのだけど、過去の話として、どうして彼は精神科に通っていたのかとか、マフィアの中でのヤンの立場とかそういうので現れる形になっている。
一方ラウは生き残っているので、ヤンが殉職してからのその後が描かれているのだけど、彼はマフィアに属していたものだけど、本当に警察官になりたかったんだろうなぁと思う。つまり善人になりたいとずーっと言い続けていたことが、衝撃のラストになってしまうのだ。
マフィアである自分を消し去りたいと思っていたに違いない。だから彼はどんどんと警察官であったヤンと自分を重ね合わせていくのだ。以下完全にラストが書いてありますので、マウスで反転して読んでください。→(
そしてついにラウは精神的におかしくなっていくんだよね。自分がヤンだと思うようになる。そして目の前にいるヨンがマフィアであるラウ(自分)だと思ってしまう。そしてラウがマフィアであるという証拠のテープを、自分自らみんなの前で公開してしまうのだ。だって彼は自分のことをヤンだと思っているから、ラウはマフィアだと摘発しなくてはいけないのだから。)
哀しすぎる。自分が壊れてしまって、自爆するその様は。彼の流す涙が異様にせつなかったよ。こういう生き方しかできなかったのか、ほかに道はなかったのかって。それこそ無間道そのものなんだけど、あーせつない。
さらに彼がその後とった行動は→(自分のあごを銃で打ちぬき自殺を図るんだ。なのにである、ラウは命を取り留めてしまうのだ。それも脳に障害を残して。車椅子に座りながら、喋ることのできないラウはマリーが会いに来た時に、右手の指でモールス信号を打つんだ。これは潜入の時に、相手にわからないように会話をするための方法だったんだ)
終わりのない苦しみと痛み、そして哀しみをこれからも彼は続けて行かなくてはならないのだ。神様そこまで彼をいじめなくてもと思っちゃったな。そういう意味では殉職したヤンの方が幸せだったのかなとも思う。ヤンはヤンで潜入はもう嫌だ、警察に戻りたいっていう希望が、死亡してからかなえられるという現実ではあるけれど。それでもラウよりかはいいような。
でもラウはああなることで、彼は幸せを感じているのかもしれない。ああすることで本当の善人になることができたのだから。哀れではないのかもしれないな。
一方ラウは生き残っているので、ヤンが殉職してからのその後が描かれているのだけど、彼はマフィアに属していたものだけど、本当に警察官になりたかったんだろうなぁと思う。つまり善人になりたいとずーっと言い続けていたことが、衝撃のラストになってしまうのだ。
マフィアである自分を消し去りたいと思っていたに違いない。だから彼はどんどんと警察官であったヤンと自分を重ね合わせていくのだ。以下完全にラストが書いてありますので、マウスで反転して読んでください。→(
そしてついにラウは精神的におかしくなっていくんだよね。自分がヤンだと思うようになる。そして目の前にいるヨンがマフィアであるラウ(自分)だと思ってしまう。そしてラウがマフィアであるという証拠のテープを、自分自らみんなの前で公開してしまうのだ。だって彼は自分のことをヤンだと思っているから、ラウはマフィアだと摘発しなくてはいけないのだから。)
哀しすぎる。自分が壊れてしまって、自爆するその様は。彼の流す涙が異様にせつなかったよ。こういう生き方しかできなかったのか、ほかに道はなかったのかって。それこそ無間道そのものなんだけど、あーせつない。
さらに彼がその後とった行動は→(自分のあごを銃で打ちぬき自殺を図るんだ。なのにである、ラウは命を取り留めてしまうのだ。それも脳に障害を残して。車椅子に座りながら、喋ることのできないラウはマリーが会いに来た時に、右手の指でモールス信号を打つんだ。これは潜入の時に、相手にわからないように会話をするための方法だったんだ)
終わりのない苦しみと痛み、そして哀しみをこれからも彼は続けて行かなくてはならないのだ。神様そこまで彼をいじめなくてもと思っちゃったな。そういう意味では殉職したヤンの方が幸せだったのかなとも思う。ヤンはヤンで潜入はもう嫌だ、警察に戻りたいっていう希望が、死亡してからかなえられるという現実ではあるけれど。それでもラウよりかはいいような。
でもラウはああなることで、彼は幸せを感じているのかもしれない。ああすることで本当の善人になることができたのだから。哀れではないのかもしれないな。
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