ワンダーランド駅で
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ラブストーリー・ロマンス

原題 Next Stop, Wonderland
1998年 アメリカ公開
上映時間 97分
監督 ブラッド・アンダーソン
出演 ホープ・デイヴィス/アラン・ゲルファント
お勧め度

『魔法の杖』とかいう本知ってる?パッと開いたページに書いてある言葉がメッセージであるという本なんだけど、この映画の冒頭に本屋でのエピソードがあり、本を落とした主人公が、そのまま本棚に戻そうとすると、店主が言うんだ、「閉じちゃ駄目だ、何も読まずに本を閉じるな、どんな言葉ひとつでも読めば心にひびく、読んでごらん」って。
それ以来主人公は、ことあるごとにパッと本を開いて、そこに書かれている言葉から、そのときの意味を見出そうとするんだ。私もそんなことやったりするから、なんか妙に身近に感じてしまった。
この映画は二人の男女が、ニアミスを繰り返し、そして出会うまでを描いたものなんだ。つまり恋の始まりまでを書いた話。人間って普段通りすぎる人とほとんどかかわりを持ったりはしないけれど、もしかしたらすれ違いの中に、自分の未来にとても大切な人が含まれているかもしれないと期待させるもの。
だけど主人公の二人が地味なので、明るいラブストーリーという感じにはならなかったなぁ。でもそれがこの映画のいい所なのかもと思った。エリンは美人なのに一人なんだ。彼氏にも振られる。でも孤独を感じるのは、一人の時ではなく、大勢の人がいるときに感じるという部分はとても共感持てた。そうなんだよね、たくさんの人がいるときにこそ、自分の存在の孤独さを感じる。
二人はとても不器用なのかもしれないと思う。そんな二人だからこそ、本当は一番ぴったりなんだろうけれど、運命ってなかなか自分の身の丈にあった人に出会えないんだよね。ちょっと違うと思ってはみても、この人が一番自分にあっているのではないかと勘違いしたり。
アメリカの映画というより、なんとなくイギリスの映画の雰囲気がかもし出された、静かな話だったよ。大人の映画といったらいいのかな。一人でいる人に見てもらいたい一本かな。
【STORY】
ボストンの地下鉄の終着駅はワンダーランド駅。この路線を看護婦のエリンと配管工のアランも利用していた。二人は様々な場所ですれ違うのだが、お互いの存在には気がつかない。
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