親切なクムジャさん
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 韓国映画

2005年 韓国公開
上映時間 112分
監督 パク・チャヌク
出演 イ・ヨンエ/チェ・ミンシク
お勧め度

何でもこの映画『復讐者に憐れみを』『オールド・ボーイ』に続くパク・チャヌク監督の復讐三部作の完結編と言われる作品だそうだ。私は前述の2作品は見たことがない。なのでどんなもんなのかわかんないんだけど、この映画確かに復讐の作品だ。
無実の罪で刑務所に入ったクムジャさんという女性が、刑務所にいるときにとても親切にして、それで親切なクムジャさんと言われるようになっていたのだ。だが親切の裏には、恩を売っておいて出所したら、自分の目的のために親切にしていた元受刑者仲間に復讐を手伝わせるというもの。
私としてはいくら恩があるといっても、そのために復讐の手伝いはできんと思うのだけど、この映画の皆はクムジャさんにマインドコントロールされているかのごとく従っていくんだよね。
ネタバレ→(私としては、この映画にあまり感情移入できなかったんだ。というのも復讐するものへの共感ができないのだよ。それは復讐は駄目よといういい子ちゃん発言ではなく、こういう映画って誰もが被害者とか被害者の身内の気持ちになって、私だって殺してやるーっていう気持ちの盛り上がりができて、それで初めて成り立つと思うのよ。だけどなんだかその気持ちの盛り上がりがほとんどないまま復讐に突入なんだよね。あとから考えれば、確かにひどいやつだ、死んでくれって思うのだけど、そこに持っていくまでがいまいちなんだ。
さらにそのあと復讐してもむなしいというのを言いたいのか、ダラダラと続いて、そんななら復讐なんてすんなよと言いたくなるのだ。確かに復讐して大満足って言うことはないだろう、そんなことしても心は空虚だって言うのはわかっている。それでもあえてそうしないともう自分は生きていられないのだという、悲痛な心の叫びが聞こえてこないのだよね。私としてはそんなありきたりなことをわざわざ見せてどーすんだよって思ってしまった。
でも復讐シーンは、確かにこんな風に殺してやりたいと思うことを実践はしていると思うよ。誰だって愛するものを殺されたら、それと同じ苦しみを相手に与えてやりたいって思うからさ。)
だけどこの映画は映像が美しい。復讐に美しさがあるのではなく、映像が美しくとられているのだ。冒頭から私は、これはすごいと思ってしまった。色のバックに赤のモチーフ。すばらしい。
ということで、法の裁きを受けるのが正解なのか、それとも己が裁いてやると思うのか、興味のある人は見てちょーだい。
【Story】
クムジャは、ペク先生が犯した幼児誘拐殺人の罪を背負わされて投獄される。刑務所では誰に対しても親切で「親切なクムジャさん」と慕われていた。しかし彼女の目的はただ一つ、ペク先生に復讐を果たすことだった。
comments
早く旧作にならないかなー。
冒頭はホント綺麗で、びっくりしました。クムジャさんも赤のアイシャドーにまたとても綺麗ときている。だけどすげー復讐劇です。(^^;)
なので見る人によっては気分悪いと思うかもしれないですね。でも結構有名な作品なので、一度見ておいて損はないと思います。まだ準新作くらいなのかな?