殺人の追憶
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 韓国映画

2003年 韓国公開
上映時間 130分
映倫 PG-12指定
監督 ポン・ジュノ
出演 ソン・ガンホ/キム・サンギョン
お勧め度

韓国で1986年〜1991年の間に、10人の女性が犠牲になった、連続猟奇殺人事件があったそうだ。それを元にして、刑事達の苦悩とかを描いた作品。ただこの犯人はいまだに捕まっていないそうだ。
ノンフィクションの事件ということで、結構リアルな作りになっていて、なんか死体の様子とか、すごいリアルなの。日本映画だともう少し作りもんという印象を与えて、グロさを和らげるような配慮(?)があるのだけど、韓国映画ってかなり本物ちっくというか、死体発見現場にアリがむらがったりする様子なんて、うわって思ったよ。
それにしてもこの事件、本物としたらすごい猟奇的というか、こういう事件って普通のなんでもない人間が犯す怖さというのをあらわしている。でも前半は、犯人を追い事件解決を望むあまり、誤認逮捕して自白を強要したり、拷問して白状させたりっていうシーンが多くて、これじゃあ犯人取り逃がすだろうなぁとか思ってしまった。時代的にもそういう背景があったんだろうけれどね。
でもそのあたり、地元の刑事のパクとソウルからやってきたソ刑事のアンバランスが絶妙で、暴走しがちなパク刑事と冷静なソ刑事という組み合わせはかなりこの映画を面白くさせている。
かなり面白い作品であるが、ちょっと長くてダレル感じがしないでもない。中盤がちょっとなぁイライラするんだよね。(笑)それに犯人がわかんないまま終わるわけで、だから誰が犯人なんだよ、やっぱりあいつなのか?証拠がないから逮捕できないだけなのか?それとも全然別のところに真犯人はいるのか?という消化不良な部分があるにはある。まぁ実際に犯人は逮捕されていないわけだから、映画でも犯人がわからないのはしかたないのだけど。でもこの殺人の犯人は、今もどこかで普通の顔をして生活しているわけで、そのあたりの怖さをラストで雄弁に語っている。
【Story】
1986年10月とある農村で、手足を縛られた若い女性の無惨な変死体が発見される。地元の刑事パクらが捜査にあたるが、一向に有力な手掛かりが掴めない。そんな時ソウル市警から派遣されたソ刑事は、パク刑事とは性格も捜査手法もことごとく対称的で、2人はたびたび衝突してしまう。
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