コーラス
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ヒューマン・ファミリー・ドラマ
原題 The Chorus (Les Choristes)
2004年 フランス公開
上映時間 97分
監督 クリストフ・バラティエ
出演 ジェラール・ジュニョ/フランソワ・ベルレアン
お勧め度
フランス映画ははずれが多い私としては、全く期待しないで見た作品がこれ。意外にいいのよ。少年の歌声になんかうるうるきちゃったりなんかしてさ。
すごく綺麗なストーリーかな。時代背景というか、全寮制の学校ってあんな感じなんだろうか?意地悪な校長がいて、何かというとすぐに罰だといって、トイレ掃除させたり、びしびしと何度も叩いて、体罰を繰り返す。目には目をという方針でさ、更生などはありえない、やられたらやり返せのごとく体罰を繰り返す。ひでー学校だよ。
そんな中ひとりの先生がやってきて、子供たちに合唱を教えることで、心を一つにしようという試みをする。生徒たちは複雑な事情を抱えた家庭だったりして、反抗的になっていたり、悪いことばかりをするんだけど、あの校長じゃあ心を開いてとは思わないよ。そこへやってきたのがマチュー先生なのよ、剥げで小太りなんだけどさ、音楽に対する情熱は溢れているんだ。自分は音楽家として成功はしなかった、ただの教師だと。でも少年たちの歌声を聞いていると、自分の果たせなかった思いを少年たちがかなえてくれるのではないかと、一生懸命歌を教えるんだよね。
ピエール演じるモニエ少年の歌声は、天使の歌声と言われるくらいのボーイソプラノ。歌も抜群なんだけど、ルックスもかっこいい少年。ちょっと悪ぶってるところがまたかわいいんだ。
あとねペピノ役の子もかわいいの、孤児なんだけど毎週土曜日にお父さんがむかえに来ると思って、門の前で待っている姿は、もうかわいくてねぇ。私は子供嫌いなんだけど、いゃー、単純にかわいいなと思える子供もいるもんだと思った。←『ボクらのママに近づくな』でガキんちょ大嫌いとか言ってたとは思えない発言。
ラストのマチュー先生との別れのシーンは、ぐっとくるものがあるよ。実にさっぱりしているんだけど、みんな先生に対する愛情が溢れているし。余韻の残る終わり方だった。マチュー先生って、なんかとても人間くさいの。不恰好で決してかっこいいタイプじゃないんだけど、少年の母親にちょっぴり恋心いだいたり、校長にはむかったり、そんな部分があって、好感持てるんだよね。
大泣きするような話ではないし、すべての少年がハッピーエンドでもないんだ。だけどなんか歌っていいもんだなって思うし、サントラを是非とも欲しくなるような、そんな歌声のつまった映画だったなぁ。期待しなかった分、かなり私的にヒットした作品。
これはサントラ版。天使の歌声が収録されている。私も買おうと思っているんだ。そのくらい綺麗な声だよ。
【STORY】
世界的指揮者のピエールは母の葬儀のため帰郷した際、子ども時代の友人ペピノから一冊の日記を手渡される。それは音楽教師マチューが遺した形見だった。“池の底”という寄宿舎に赴任してきたマチューは、問題行動ばかりおこす少年たちに歌を教えることになる。
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