カル
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 韓国映画
原題 Tell Me Something 1999年 韓国
上映時間 118分
監督 チャン・ユニョン
出演 ハン・ソッキュ/シム・ウナ
お勧め度
これは評価が分かれるかもしれないが、私は相当嵌った。というのも見終わったあとに、また見たくなるからだ。そして隅から隅まで注意深くみていると、いたるところに伏線が張り巡らされていて、いろんな解釈が生まれる。私がこうであろうと理解したことがもしかしたら違っているかもしれないのだけど、犯人の動機や背景そして目的などを推理しながら見ていくと実に奥深い映画だった。
ただかなーりグロイ。殺人や死体のシーンがリアルなので、そういうのが一切駄目な人は見れないと思うし、また謎が多くわかりにくいのが苦手な人は、たぶん面白くないと感じる映画かと。『セブン』とかの雰囲気があるかなぁ、雨のシーンも多いし。
それにしても二転三転していく中で、すっかりこの映画にやられちゃったといったらいいかな。ソウルで起きた猟奇殺人事件。バラバラ死体が発見されるんだけど、そのバラバラの遺体は一人の人間ではなく複数の人間のものなのだ。
そして三人目の死体の身元がわかった時点で、3人ともスヨンという女性の元恋人だったということがわかるんだ。ここまででもわくわくするような展開だった。スヨン(シム・ウナ)は非常に綺麗な人で、寂しそうな表情がまたこの迷宮の謎に引き込まれるゆえんかもしれない。
この映画の解釈はいろいろネットでも言われているし、どれが正解なのかはわからない。何でも『カル』の謎解きの本まで出ているらしいが、今では廃刊にて手に入らないみたいだねぇ。古本屋とかでもしかしたら運良く買えるかもしれないけど。
ここから先は私が解釈したもの→完全ネタバレにて要注意、"続きを読む"からどうぞ。
【Story】
ソウル市内で3つのバラバラ殺人事件が起こる。どの死体も身体の一部が摩り替わっている事件だった。被害者すべてと関わりのあるスヨンという女性が浮かぶ。
この殺人事件の犯人はスヨン(シム・ウナ)で、ただ共犯はスンミン。スンミンは子供の頃、スヨンが実の父から性的な虐待を受けていたのを知っていて、助けようとして家に火を放った、あの少年(実は女だった)だった。
スンミンは俗に言えばレズビアンなんだろうね。スヨンはどうだろう、父からそういうことをされていたから、男に対しても警戒心はあるだろうし、でも恋人がいたわけだから、バイセクシャルっていうところか。
そこらあたりはどっちであってもいいとは思うのだけど、なんでスヨンは昔の恋人を殺して、バラバラ死体を集めていたかというと、ラストに水槽に浮いていたつぎはぎの首なし死体で、多分理想の男を作ろうとしたのではないかなぁということ。
最後に乗せる頭は、最初は父親の頭のつもりだったとも思える。だって失踪したと思われている父は、実は死んでいて首が冷凍保存されていたしね。たぶん虐待する父親は憎いのだけど、そんな父でも心の底では求めていたのではないかなぁ。だから虐待しない理想の父を作り上げたいという願望が大きくなっていった。
ただもしかしたら途中からは別の人間の頭でもいいと思っていたふしもある。だって父の首は警察に発見されてしまったているわけだしね。とするとあの死体の頭にのせるのは誰の首?きっと理想の男の首だろうね。
ラストにチョ刑事に、一緒にフランスに行かないかと問うと、チョ刑事は行かないという答え。それに対して「ここに残ってくれてありがとう」という。つまりもし一緒に行っていたならば、チョ刑事も今までの恋人と同じ目にあっていたと推測される。
それにラストのフランス行きの飛行機の中のシーンは、あの隣に座った男がもしかしたら次の被害者?っていうような終わり方で、スヨンは今日もまた理想の頭を求めてフランスへってか?
なんて感じなんだと思うんだよね。
この映画3度見るといいと言われているみたいだが、何度も見直すなんてことは少ないこの私が、2度見たくらいだ。私はこの手の作品の謎解きとかって大好きなんだなぁ。
皆さんの解釈はいかに?
スンミンは俗に言えばレズビアンなんだろうね。スヨンはどうだろう、父からそういうことをされていたから、男に対しても警戒心はあるだろうし、でも恋人がいたわけだから、バイセクシャルっていうところか。
そこらあたりはどっちであってもいいとは思うのだけど、なんでスヨンは昔の恋人を殺して、バラバラ死体を集めていたかというと、ラストに水槽に浮いていたつぎはぎの首なし死体で、多分理想の男を作ろうとしたのではないかなぁということ。
最後に乗せる頭は、最初は父親の頭のつもりだったとも思える。だって失踪したと思われている父は、実は死んでいて首が冷凍保存されていたしね。たぶん虐待する父親は憎いのだけど、そんな父でも心の底では求めていたのではないかなぁ。だから虐待しない理想の父を作り上げたいという願望が大きくなっていった。
ただもしかしたら途中からは別の人間の頭でもいいと思っていたふしもある。だって父の首は警察に発見されてしまったているわけだしね。とするとあの死体の頭にのせるのは誰の首?きっと理想の男の首だろうね。
ラストにチョ刑事に、一緒にフランスに行かないかと問うと、チョ刑事は行かないという答え。それに対して「ここに残ってくれてありがとう」という。つまりもし一緒に行っていたならば、チョ刑事も今までの恋人と同じ目にあっていたと推測される。
それにラストのフランス行きの飛行機の中のシーンは、あの隣に座った男がもしかしたら次の被害者?っていうような終わり方で、スヨンは今日もまた理想の頭を求めてフランスへってか?
なんて感じなんだと思うんだよね。
この映画3度見るといいと言われているみたいだが、何度も見直すなんてことは少ないこの私が、2度見たくらいだ。私はこの手の作品の謎解きとかって大好きなんだなぁ。
皆さんの解釈はいかに?
comments
シム・ウナ、綺麗ですよね。
おお、ありましたか。(^^)
早く借りれるといいですねぇ。私は今だに『オーメン』が借りれないです。ずーっとレンタル中なんですよね。(T_T)
あぁ、これで一件落着か、と思いきや、どんでん返し。そこが良かったです！見ごたえありました！
見始め、スヨンが犯人だと思いました。でもスンミンが出てきた時点で、あ、この人が犯人だ、と思いました。警察が初期の頃からスヨンを犯人から外していて、変だなとは思ったのですが、私もスヨンは違うのか〜、と思い込み、犯人はスンミン一本に絞って見てました。だいたい、解剖学に詳しいといったら医療に携わる人が犯人ですから。
なんさんの解釈、鋭い！！
理想の男作り！なるほど〜！
私は逆に、男に対する制裁かと思いました。やはりスンミンはレズですよね。スヨンはスンミンが自分に心酔しているのを知っていて利用したんでしょうね。そして、男性の剥製が欲しい、というスヨンの願望を叶えるためにスンミンは協力した…。
スヨンがスンミンを安々と撃ったのは変だと思いました。普通の人は銃で人を撃つなんて事出来ないんです。その時、チョ刑事に気付いてほしかったです。あと撃った後にスヨンが流した涙は、スンミンに対して「バレちゃったわね、でもあなたを愛してるわ」ってことなんでしょうか。結局スンミンはスヨンの罪を被って死んだんですよね。スンミンとしては、スヨンと一緒に死ぬつもりだったのだろうか。
スヨンは、幼年期の虐待が原因で、男性に対して歪んだ感情を持つようになったんでしょうね。学生時代に自殺を計っている所をみても、何らかの理由でますます男性に対して嫌悪（潔癖症）する要素が増えていったのではないかと思います。複雑な感情が入り混じっていそうですね。
スヨンの服装があまりに地味なので、気になりました。あれは「男に興味ありません」って服装ですよね。スヨンの意図あっての見せかけかな。
一つ分からないのが、あの写真を見て、チョ刑事は何に気付いたのでしょうか？
もう一回見ようかな。
なかなかグロイですよね^^;
それにしてもハン・ソッキュ、素敵だー！！
とうとう観られたんですね。(^^)
スンミンはスヨンと心中するためにタワーレコードに呼び出したと思います。ところがスヨンは正当防衛のようにスンミンを撃つ。そこまで計算していたと思います。スンミンに対して少なからず好意はあったと思いますが、あそこまでサイコな人間ですので、スンミンの気持ちを利用してというのは朝飯前かと。
チョ刑事が見た写真は、今まで殺された男達と、スヨンとスンミンが一緒に写っている。さらに男の手にはチョ刑事も貰った、魚の入ったビンと後ろにはスヨンの家にあったクビなし死体の入っていたでかい水槽かと。
それを見てチョ刑事は、自分が次の犠牲者だったかもというのを悟り、さらに前回スヨンの実家に行ったときにはなかったでかい水槽に気づき、そしてスヨンの実家に行って、あの隠された水槽を発見するという。
たぶんそんな感じなんじゃないかと。私の推測では。疑問があったりするので、結構何度か見直したくなる不思議な映画ですよね。
ちなみに昨日、ハン・ソッキュの『スカーレットレター』を見ました。イ・ウンジュさんが自殺した原因の映画ではないかといわれているやつ。
ついでに、イ・ウンジュもチェックしてみましたが、彼女まだ２０代半ば･･･。なんで自殺しちゃったんだろう。
スカーレットレターみました。
韓国映画って結構すごいなぁと思いました。ハン・ソッキュは今回悪役っぽい存在というか、八月のクリスマスとは程遠い役柄です。おー、さそり座でしたか、通りで色気があると思った。(笑)
イ・ウンジュさんは、迫真の演技で、惜しい人を亡くしました。才能あったのにねぇ。
親切なクムジャさんをこの前見たので、オールドボーイも見てみました。復讐映画。これまたすごいっす。カンヌで受賞するくらいのものはあるなぁと。こうしてみると日本映画もっと頑張んないと、韓国に負けてるジャンって思ってしました。最近韓国映画に嵌っていて、今日も一本借りてみました。(^^;)