告白
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2010年劇場公開
日本制作
上映時間 106分
映倫 R-15+
監督 中島哲也
出演 松たか子/木村佳乃/岡田将生
お勧め度

誰もがこの映画は衝撃的だと言ってました。ラストがそうきたかと思うと。邦画が好きな友達もそういいました。なのでさぞかし凄い映画なんだと期待満々。なんたってアカデミー賞の最優秀作品賞をとったくらいの作品ですからね。
えっ?想定範囲内のラストなんですけど。
と思ったのは私くらいなんでしょうか?あれありだよね?全然意外でもないし、刺激的でもないです。期待がでかすぎて、ちょっとがっくりきました。
とは言え、この作品は非常にうまいです。
自分の愛する子供を殺された母の気持ち。少年法という壁。それならば殺人者である少年を、自分と同じところにまで引き上げてやろうという復讐劇。とはいっても単に報復してやるというだけではなく、それは単なる建前的な部分だ。したくてしているわけでもなく、松たかこ演じる悠子は、子供を失うという引き裂かれるような気持ちを、少年に対して同じように味わわせるところまでせざるを得ないというのだろうか。決して彼女もまた心の開放はないのである。だからして、あの絞りだすような嗚咽シーン。どこまでいっても終わりのない思いをかかえ、そして生きていかねばならないのだ。
私は神のような人間ではないので、残酷なことをされたなら同じことをしてやってもいいのではと思う非情な部分ももちあわせている。はっきり言って今の日本では死刑廃止賛成ではない。死刑にかわる法がないから。しかし犯人が死刑になったらそれでおしまいなのだろうか?
きっとどこまでいっても楽になんかなれないだろう。それは犯人の死をもってしてもだ。悠子の復讐は的確だ。相手の少年らの急所をみごとに突いている。その展開に、きっと誰もが驚くのかもしれないと思った。
ラストのセリフ、あれに全てが凝縮されているといっていい。ゲームオーバーだ。
これは現代だからこそできた映画なのかもしれない。一昔前だったら、命の尊さを問う、熱血教師的な展開しか容認されなかったと思う。救いのなさを淡々と描写しているこれは、今だからこそなのであろう。
非常によくまとまっている、できた邦画であると思う。
【Story】
1年B組の担任の森口悠子は、告白を始める。一人娘の愛美がプールで死亡した事件は事故ではなく、このクラスの生徒であるAとBによる殺人だったと。そして少年法に守られた2人を自分自らの手で罰すると宣言する。
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