タイムトラベラー/きのうから来た恋人
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ラブコメディ・ロマコメ

原題 BLAST FROM THE PAST
1999年 アメリカ公開
上映時間 113分
監督 ヒュー・ウィルソン
出演 ブレンダン・フレイザー/アリシア・シルヴァーストーン
お勧め度

1960年代に核シェルターに閉じ込められてしまって、35年間外界とシャットダウンされた状態で暮らすという度肝を抜かれた設定ではじまる。さらにそのシェルターの中で生まれたアダムは、外界を一切知らないという、純粋培養な男の子なんだ。シェルターでの生活のあたりは、なんとなく退屈だったんだけど、シェルターから出て、現実の世界に接するアダムのあたりから、とても楽しくなっていった。
35才にして始めて、外の世界に触れるんだ。空をはじめて見た時の喜び、海に入った時のはしゃぎぶり、雨をみつめる目、見ていてとても心が温かくなる。最初は35才のアダムは、なんだか野暮ったくて気持ち悪い感じがするんだ。だけど、だんだんと現実の生活に慣れていって、でも純粋な心は決して忘れない、そんなアダムがとても素敵に見えてくるのは、マジックにかかってしまったからだろうか。
アダムがとてもいい人間なのは、両親がシェルターの中で愛情いっぱいに、そしてとても大切に育ててきたからなんだ。親はシェルターに入るまでは、普通に生活していたから、世の中というものはよくわかっているし、外の世界のことを話しながら教育していったんだよね。人にはじめて会ったら、どうやって挨拶をするといいのかとか、人を敬うという事はどういう事なのかという事をしっかりと教育しているんだ。だからアダムはとても素直で気立てのいい人間に育っている。
外の世界で知り合った友人が言うんだ、「アダムは両親から学んでいるんだよ、僕は両親から何も教わらなかった」って。いゃあ、なかなか深い言葉だよ。
アダムのすっとんきょうな驚きというのがとてもおかしい。この映画はとても楽しくて明るくて、出演している皆がとてもいい人なんだよ。だから決して嫌な気持ちになったり、暗くなったりすることもなく、ほのぼのとした幸せな気分を味わうことが出来るんだよね。
この映画を見ていると、アダムが純粋というよりかは、私たちが忘れてしまっているものを持っているのがアダムという事になる。一見風変わりに見えるアダムだけど、それは私たちがなくしてしまったものをちゃんと持っているからなんだよね。自然に対する感謝の心まであるんだよ。
そんな愛すべきアダムと、親子愛、友情、恋愛も含めた、楽しい幸せな映画がこれ。
【STORY】
1962年のある日、核爆弾が落ちたと勘違いした発明家のカルヴィンは、身重の妻を抱えて地下シェルターへと避難した。35年は外に出れない設定になっているシェルターの中で、妻は男の子を出産する。その子をアダムと名づける。アダムはシェルターの中で成長し、そして35歳となったアダムは、地上へ出ることになる。
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