コントロール
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > アクション・犯罪・バイオレンス

原題 CONTROL
2004年 アメリカ公開
上映時間 105分
監督 ティム・ハンター
出演 レイ・リオッタ/ウィレム・デフォー
お勧め度

レイ・リオッタもウィレム・デフォーも二人とも悪人顔だから、どっちが悪役ねんと思っちゃったわよ。結構この話は面白かった。
凶悪犯人が死刑を宣告される。そして死刑を実行するその日、気がつくと死んだはずなのに、あれ?自分はどこにいるんだ?ってなことで、死刑を受けないかわりにある研究所の実験を受けることになる。
つまり死ぬか実験に協力するかの二つにひとつ。ただしその実験は薬の治験のような形なんだけど、もしかしたら副作用で死ぬかもしれない。そのあたりは不明なんだよね。でも実際にはこんなことは起こらないよな。起きたらたいへんだよね。死刑によって死んだと思っていた人間が実際は生きていたなんて。
本来は死刑によって一度は失った命、どうしようとお前の自由にはならんのよっていう出だしなんだ。リーがすごい凶悪犯人で、社会的には更生の見込みがない人間を、薬によって穏やかな人間にするというものなんだ。
最初は薬を飲んでいても、凶暴だったり暴力的だったりするんだ。つまり効果ないじゃんって感じで、そんな薬だけで凶暴性がコントロールできたら、この世の中犯罪者はいなくなるよとか思ったんだけど、それでもだんだんと人間らしい気持ちが芽生えてくるんだよね。罪の意識が芽生えていったり。死刑だとしても何の後悔もなく死んでいくより、後悔の中で死んでいくのとではえらい違いだしね。
それで自分が撃ってしまって、脳に障害をもってしまった男のもとにこっそり謝りに行ったり、またちょっと恋心も芽生える場面もあったりと、だんだんとレイの人間性も変化してゆく。
そしてラスト。ネタバレ注意(反転して読んでください)→結局その凶暴性をコントロールする新薬は、プラセボだったという事。つまりリーの人間性が変わったのは、薬の影響ではなく、コープランド医師とのかかわりや、恋をして愛することを知ったりする中で、次第に芽生えていったものという事だ。リーが最後に言うんだ、「自分が変われたのは博士のおかげだ」って。そうかーそうだったのかーと思うと、最後はなんかせつない終わり方だったなぁ。
まあ彼のやってきたことは、決して許されることではなく、死刑に匹敵するものなんだろうなぁと思うけれど、更生するって何なんだろうなって思うような映画だった。
お勧め出来る1本だと思う。
【STORY】
数々の凶悪犯罪を起こしたリー・レイは、ついに死刑が確定した。そして薬物による注射によって処刑が執行される。しかし数時間後、彼は目を覚ます。コープランド博士は、リーにある実験に参加することで、死刑を免れることができると言う。実験は新薬「アナグレス」を飲み、その効果を調べるというものだった。
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