アイ・アム・デビッド
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ヒューマン・ファミリー・ドラマ

原題 I AM DAVID
2004年 アメリカ公開
上映時間 93分
監督 ポール・フェイグ
出演 ベン・ティバー/ジョーン・プロウライト
お勧め度

無難な話だと思う。なんていうのか、スムーズにことが運び、そして人の心の優しさに触れてハッピーエンドというのだろうか。ヨーロッパの国々というのは、想像でしかイメージできないんだけど、ブルガリアという国の物語。
12歳のデビッドは父にかけられた容疑により、両親と引き離されて強制収容所に入れられるというものなのだ。収容所ではいろんな年のものがいるわけだけど、過酷な労働を強いられ、懲罰も激しい。そんな中なんとか脱走したいと思い実行に移す。
とは言っても12歳の少年が一人でそんなことできるわけもなく、協力者がいるんだよね。自分の命と引き換えにも、この子供である少年をなんとか外の世界に出したいと願うもの。
そういう心の綺麗なものの好意により、彼はなんとか脱走しデンマークに向かうのだ。つかまれば強制収容所に逆戻りになってしまう。人を信じることと、疑うことのハザマで揺れる。だけどそんなにひどい出来事もなく、道中とても親切な人たちに出会い、そしてわりかしスムーズに進んでゆくのだ。
食べるものだってお金だってないのに、なぜかいつも親切な人が登場して、そして助けてくれるので、安心して見ていられる。決してとことん意地悪なやつなども出てこない。多少少年に意地悪な言葉を浴びせるようなやつもいるのだけど、そのあとに救いがあるのだよね。なのである意味安心して見ていられるし、そして大いに感動できるのだ。がそれが物足りないと思う部分もある。意地悪な見かたをすると、世の中そんなに甘くないんじゃないか?みたいなね。
まあそれでもラストもハッピーエンドだし、ぐっとこみ上げるものもあるので、悪い話ではない。少年もかわいらしいのだけど、そういう過酷な収容所生活で笑顔を忘れた、寂しい子供をよく表現していると思う。デビッドを見ていると、切なげな顔が心痛むわけ。
またヨーロッパの国の綺麗なこと。景色が雄大でとても美しい。でもその反面強制収容所なんてもものが存在することが不思議なくらいなんだよね。という事で、はずれのない作品にまとまっている。
【STORY】
第二次世界大戦直後のブルガリアの収容所で、12歳のデビッドは、過酷な労働と暴力に怯える日々を送っていた。そんな時ある男から誰にもつかまらずにデンマークに行けとの指示を受けたデビッドは、ついて脱出に成功する。
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