ブルー・ベルベット
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > サスペンス・ミステリー・スリラー
原題 Blue Velvet
1986年 アメリカ公開
上映時間 121分
監督 デイヴィッド・リンチ
出演 カイル・マクラクラン / イザベラ・ロッセリーニ
お勧め度
リンチと言えば、『ツインピークス』って連続ドラマ知ってる?嵌ったなんてもんじゃない。本も買ったし映画も見に行った。そのリンチの映画っていうことで、怪しい世界なのかなぁと思って見ることにした。この映画を見る前に、どんなものなのかとネットでちらっと検索してみると、なんとリンチに対抗できるのは、日本では鈴木清順しかいないとか書いている人がいた。なにー、私駄目なんだよ鈴木清順。でもツインピークス大好きな人は、きっと楽しめるという意見もあり、さらにリンチワールド炸裂の傑作、究極の変態映画だと。へ・へ・変態?←じゃあ見てみるかって。
【STORY】
病院に父を見舞った帰り道、大学生のジェフリーは、野原で切り落とされた人間の片耳を見つけた…。そこからはじまる危ない世界。
ここから先は完全ネタバレ注意、よろしければどうぞ
いやはやさすがリンチさん。真っ白なフェンスに真っ赤な薔薇、青い空からはじまる冒頭シーン。何でもない美しい日常を象徴している世界。それが普段の私たちの世界なんだけど、えらく無機質な感じがする。でもそんな日常だけど、そこから覗く非日常の世界に足を踏み入れた主人公。その世界は一度足を踏み入れると、絡みつくように逃げられない世界。目を背けたいような、性倒錯と暴力、非常に醜悪でアブノーマルな世界が繰り広げられる。
猟奇的な世界を否定しても、それでも闇の部分に惹かれる危うさが狂気的。ラストは非常に暖かな現実の世界をこま鳥という象徴で描いているんだけど、そんな普通の日常がとてつもなく、しらじらしい世の中に見えてしまうのは、やっぱりリンチワールドにやられてしまったからなのかな?
『レオン』のゲイリー・オールドマンの薬中もすごかったけれど、今回のデニス・ホッパーの薬中といかれ具合はみごと。ベルベットの布を口にくわえて、エクスタシーを感じる様子は狂気だわよ。こわすぎ。クレイジー。
でもそれと同じくらい怖かったのは、ドロシーがジェフリーに抱きついたときのサンディの表情が怖すぎ。女の嫉妬は何よりも恐い。
この映画は、リンチの作品が好きな人にはいいかもしれないけれど、そうでない場合、スリルとサスペンス的な要素を求めて見ると絶対に駄目だと思う。おもしろくないって思う。そういうのとは全く違う、狂気の狭間の世界を行ったり来たりするにはお勧めなのかも。でも暴力的なことが一切駄目という人は、見ないほうが賢明かと思う。
猟奇的な世界を否定しても、それでも闇の部分に惹かれる危うさが狂気的。ラストは非常に暖かな現実の世界をこま鳥という象徴で描いているんだけど、そんな普通の日常がとてつもなく、しらじらしい世の中に見えてしまうのは、やっぱりリンチワールドにやられてしまったからなのかな?
『レオン』のゲイリー・オールドマンの薬中もすごかったけれど、今回のデニス・ホッパーの薬中といかれ具合はみごと。ベルベットの布を口にくわえて、エクスタシーを感じる様子は狂気だわよ。こわすぎ。クレイジー。
でもそれと同じくらい怖かったのは、ドロシーがジェフリーに抱きついたときのサンディの表情が怖すぎ。女の嫉妬は何よりも恐い。
この映画は、リンチの作品が好きな人にはいいかもしれないけれど、そうでない場合、スリルとサスペンス的な要素を求めて見ると絶対に駄目だと思う。おもしろくないって思う。そういうのとは全く違う、狂気の狭間の世界を行ったり来たりするにはお勧めなのかも。でも暴力的なことが一切駄目という人は、見ないほうが賢明かと思う。
comments
デビットリンチといえば、大赤字を出したという“デューン/砂の惑星”を思い出します(古すぎ!)。スティングが出てたので・・・
ご心配かけました。今日は今のところ朝から薬を飲んでいないのですが、大丈夫そうなんですよ。よかったです。
砂の惑星っておもしろいんですか?大赤字っていうと、相当な映画なんでしょうか。(^^;)
今日TSUTAYAで再びリンチの作品借りてきました。やばいです私再びリンチ熱復活かもしれません。(^^;)hirobotさんはどんな映画が好みなんですか?
ヒドゥン(知ってますか?)から始まって、ツインピークスも見ました。
ツインピークスは、映画もドラマも、本(ローラの日記)も見ました。あぁ、音楽が今も頭に残っています。けだるく、怪しく・・・印象的だぁ。この世界好きです。
あれはホントに面白かったですよねぇ。
リンチの世界がお好きなら、マルホランドドライブが一押しだと思います。怪しさ満載ですから。