ファイナル・カット
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > SF

2004年 カナダ・ドイツ公開
上映時間 94分
監督 オマー・ナイーム
出演 ロビン・ウィリアムズ/ミラ・ソルヴィノ
お勧め度

ちょっと地味な映画だ。ゾーイと呼ばれるマイクロチップを頭に埋め込むと、自分の一生の記憶がそのチップに記憶されるというもの。そして故人の人柄を惜しむために、追悼上映会というものが流行っている近未来の話。
なかなか興味をそそる話ではある。そのチップは一生分の記憶なので、それを編集する仕事というのがあるんだ。その仕事をするのが、ロビン・ウィリアムズ演じるアランなんだ。
でもさそんなチップを編集して、自分の人生のいい部分だけを人々の心に残すといっても、編集者にはすべて見られちゃうわけだから、私ならそんなチップ必要ないね。どんなに立派な人間とされている人であっても、人には隠したい部分はある。DV男だったり、幼児虐待をしていたり、でもそんなマイナスの部分は編集でカットされるのだ。つまり裏で極悪非道なことをしている人間でも、そのチップを編集すれば、人々に対しては聖人という印象を与えることが出来るというわけ。
よくさ結婚式の披露宴の時に、自分たちの出会いから結婚までをビデオで編集したりして見せたりするじゃない?あれの一生バージョンと思ってくれればいいかと。いいところしか見せない。
まっ、そんなことから問題もたくさん持ち上がって来るんだ。だって不正とかがそのチップに記憶されているとしたら、それをスキャンダルにと思っているやつとかに狙われるわけよ。でいよいよここらあたりから、盛り上がり派手な展開がと思っていると裏切られる。あれっと思っているうちに終わっちゃった。なんだ予定調和で終わるのか。で結局何が言いたかったのか?人間にはこんな記憶システムなどはいらない、記憶の改ざんなんてよくないってこと?いやそんなことは百も承知だよね?
という感じで、知りつぼみな話だった。それでも設定は面白いので、ちょっとしたSF小説を読んでみるという感覚ならよろしいかと。
【Story】
ゾーイ呼ばれるマイクロ・チップは、脳に移植することで全人生の記憶をそこに記録することができる。人の死後、ゾーイ・チップは編集者によって再構成され、追悼上映用の美しい記憶を留めた映像として甦る。
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