プルートで朝食を
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ヒューマン・ファミリー・ドラマ

2005年 劇場公開
アイルランド・イギリス制作
上映時間 127分
監督 ニール・ジョーダン
出演 キリアン・マーフィ/リーアム・ニーソン
お勧め度

これはまさに私のツボに嵌った映画だ。
アイルランド紛争真っ只中、キトゥンは両親に捨てられそして女装するから変人と思われている男の子。キトゥンはアイルランドを離れ、ロンドンにいるとされる実の母を捜す旅に出るのだ。
キトゥンの人生は泣きたくなるほど哀しいのに、それでも不思議と悲壮感が全くない。彼はいつも微笑んでいる。その笑顔の奥には痛々しい位の悲しみがあるというのに。彼は自分を守るために、いつも笑っているんだ。そんなキトゥンは周りの人も彼に引き込まれていく。誰もが彼を好きになっていく。
ホント不思議な映画なんだ。見ればみるほど引き込まれていく。スルメイカのような映画。キトゥンの繊細さとたくましさ。たまらなく切ないのに、とても一途。キトゥンと周囲の係わり合いでは、人間って嫌だなっていう部分もたくさんある。裏切ったり偏見の目でみたり。でもそんなところも受け入れながら、キトゥンは前向きにそして淡々と生きていく。
それがカラフルな映像と美しい音楽がよりいっそう引き立てている。キリアン・マーフィの引き込まれそうな青い目にすっかりやられた私は、何度もこの映画観てしまっている。お勧めの一本。
【Story】
アイルランドで生まれたパトリックは、赤ん坊のころ母親に捨てられる。パトリックは近所に住むブレイデン家の養子として育てられるが、幼い頃から綺麗なドレスや化粧に興味を示し、周囲からは変わり者のレッテルをはられる。
comments
バットマンの方でかなりの存在感がありました。気になってました。この人誰だろ、色気あるな〜って(笑)。悪役もかなりいけますね。
「プルートで朝食を」は、おとぎ話と現実が混じったような映画でした。
キトゥンはいつも朗らかで前向き。依存心がなく自分に正直。いつも流れに身を任せて生きている感じがしました。
途中、彼が餓死したり野垂れ死ぬんじゃないかってハラハラしました。でも必ず導きみたいなものがあって彼は助けられるんですよね。
暗さや悲壮感のない、でも綺麗ごとでもない、なんとも不思議な映画でした。
キリアン・マーフィーという人はホント不思議な人です。そんなにハンサムって感じでもないんだけど、あのものすごく青い目に引き込まれてしまいます。
この映画も不思議なんですよね。ものすごーく面白くてという感じでもなさそうで、でも引き込まれていく。たぶん皆が気に入る映画ではないかもしれないんですね。ツボに嵌る人を選ぶ映画というか。私はまさにツボ。
彼は悲しみとか辛さとかを笑いに変えて生きていってるんですよね。そうしないと辛すぎるから。そんな彼のことを思うと、心揺さぶられます。私にはなかなか真似できないことですもの。
トンスジェンダーの人を描いた映画だと、『トランス・アメリカ』もなかなかいいですよ。キリアン・マーフィーが出ている映画なら『麦の穂を揺らす風』もいいかもしれません。ただ麦の穂〜は戦争映画なので、苦しいです。辛いです。でもいい映画ですみたいな。(笑)
面白かったです。★4個でした。
(なんさんのレビューが見つからなかったのでこちらへ)
どこかで見たことのある顔が、、、と思ったらデス妻のリネット(フェリシティ・ハフマン)じゃないですか!!
女優が男を演じていたんですね。びっくりしました。
そしてあの男の子(ケビン・ゼガーズ)、めちゃくちゃ可愛いくてハンサム!!今後に期待したいです。
『トランス・アメリカ』ご覧になられたのですね。kanaさんに言われてレビューがのってないって事に気がつきました。たまにあいうえお順に書き込むのを忘れるんですよ。ちなみに私のレビューはこちらです。→http://nan.halfmoon.jp/joker/log/eid495.html
この映画を見たときは、リネットだとは思いませんでしたので、すごい男顔だと思っていましたが、リネット役では女性っぽいわけですので、女って化粧で随分代わるし、また役者魂というのでしょうか、絶対に『トランス・アメリカ』のブリーは、男が化粧しているって思いましたよね?(笑)