ヴァージン・スーサイズ
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 青春・伝記

1999年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 98分
監督 ソフィア・コッポラ
出演 キルステン・ダンスト/ハンナ・ホール
お勧め度

この映画TSUTAYAではいつもレンタル中で、何本もあるのにいつも借りることができなかった一本だ。だからよっぽど面白いんだろうと思って借りてみた。だが私にとっては微妙。もちろんこの映画の主人公たちとの年齢が、私にとって随分昔の話なので、あのころの気持ちを忘れてしまったのかもって言うのもあるかもしれない。
あの年代つまり10代思春期のころの少女の心を描くとこの映画になるんだろうなというのは理解できるし、この年代というのは死の重みをそれほど考えていないし、死への美化もあるだろう。実に短絡的にものごとを考える時代でもある。思春期の不安定な心情と刹那的な感傷を見事に切り取った作品ではあると思うのだけど、とうに年の過ぎた私には、この少女たちには共感はできない。ただ私にもこういう時期はあったのだろうとは思う。もう忘れてしまっているが。
ソフィア・コッポラという人はこういう心情を実にうまく映像化できる監督だと思う。だからある意味これはある年代そしてある人たちの間ではものすごく魅力的で好きでたまらない作品になるであろうことわかる。たぶん私が思春期のころに見たのなら、強烈な一本になったかもしれない。
物語は1970年代に近所に住んでいたリスボン家の姉妹のことを回想録として、その当時一緒に遊んだりした少年が書き記したものといった形式だ。リスボン家の末娘が自殺をし、そのあとに残された4人の姉妹たちとの出来事。
ネタバレ→(なんといっても驚いたのは、ラストには残った4人の姉妹すべてが自殺してしまうのだ。それも末の妹が死んで1年も経たないうちに。あの年代というのはそんなに簡単に死を選択できるものだったのだというのが怖くなる。)
この映画は何で彼女らは?とかどういった心情でとかって考えて見ても仕方ない作品のような気がする。感覚的に見るしかないかと。だって感じることは可能だけど、これを理解することは私にはできないからね。音楽はとてもよかった。この映画をよりいっそう引き立てている。
【Story】
リズボン家の5人姉妹の末娘セシリアが手首を切る。一命を取りとめるが、彼女は数日後自宅で開かれたパーティーの最中、窓から身を投げて命を落とす。
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