世界でいちばん不運で幸せな私

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ファンタジー

世界でいちばん不運で幸せな私原題 JEUX D'ENFANTS
2003年 劇場公開
フランス・ベルギー制作
上映時間 94分
映倫 PG-12
監督 ヤン・サミュエル
出演 ギョーム・カネ/マリオン・コティヤール

お勧め度 ★1つ

おしゃれっぽい邦題で、期待感ワクワクで見たのがはずれたようです。もともと私はフランス物があまり好きではありません。そんな期待は絶対にやめとけっていう陰の声が聞こえてきたのですが、その声を無視して借りたため、案の定という結果になってしまいました。

もともと『アメリ』が苦手なんですが、あの映画のよさを理解できない私だから、この映画もそれと同様というのでしょうか。確かにおしゃれっぽい雰囲気で、ちょっと人と違ったような変わりものの主人公が、次は何をしでかしてくれるのか?くるくるとした展開に心躍らされる感じではあるんですが、どうも空回りしているようで、私の感性では理解できませんでした。

どう見ても主人公の二人は、不思議ちゃんレベルをはるかに超えている電波系の人物なんですよ。話の流れではちょっと変わった二人という感じなんですが、だんだんとそれがエスカレートしていって、最後にはそれはいくらなんでもひどいでしょうにというレベルまで上昇してしまうのです。ホラーレベルというか、私に言わせればホラーを超越しているような、でもそれがおしゃれモードで描かれているんですから、恐るべしフランス映画です。

ジュリアンとソフィーは幼馴染。二人はちょっと変わり者の上、学校の先生はふたりの度を越すいたずらに手をやいています。そんな二人だけど、ある日ゲームを始めます。そのゲームというのは、相手の出した無理難題ちっくな申し出をやり遂げるというものです。例えばここで3回まわってワンと言えと言われたら、そのゲームに乗ったらそれをやらなくてはなりません。それをやリ遂げればゲームはクリアしたことになり、次は自分が相手に難題を押し付けることができます。

最初は度を越しているけど、いたずらと呼べるようなレベルだったんです。姉の結婚式でテーブルをひっくり返すとか。それでもまわりは迷惑なんですが、まだいたずらで済ませられるようなことでした。それが二人が成長していくとともに、ゲームのレベルもアップしていくんです。どこまでいってもそのゲームをやめないし、二人はお互いに惹かれあっていることすら、その気持ちまでもゲームにしてしまいます。結局はお互いに好きという言葉を言えずにゲームを通して離れ離れになってしまいます。

ここで一旦ゲームは休止するのです。好きであればあるほど離れていってしまうというのでしょうか、それぞれのパートナーをみつけそれなりの生活を何年か送るのですが、二人にとってはゲームのない人生なんて味気ないわけです。そしてとうとう二人はまたゲームを再開。そこまでくるとこのゲーム命がけのゲームになっていきます。あきらかにやりすぎです。

ここからネタバレです→(最後は二人して工事現場のコンクリートが流れ込む筒の中に入っちゃうんです。そこで二人はキスしながらコンクリートで固められていくのです。それも自らなので、心中みたいなものですね。いまだかつて自分自らコンクリートに固められながら死ぬ自殺者はどこを探してもいないだろうと思うのですが、二人はそれで幸せなんですよ。

見ているこっちは何故にコンクリートに埋もれなければならないのか疑問なんですが、二人にとってはようやく確かめあえた自分たちの気持ちと、ゲームをこれで終わらせることができるということ、そしてこのまま二人で一生いられるという、ある意味実に二人にとってはハッピーエンドな話なんですね。
)←ここまでです。

これ真面目に見たらいけない話なのかもしれないです。『アメリ』より数段悪乗りしすぎなので、私の理解の範疇を超えていました。でもこういう雰囲気の話が好きな人はもしかしたら面白いと感じれるかもしれないですね。PG-12なんですが、確かに制限かかる話ではあるかもしれません。

【Story】
ジュリアンとソフィーは同級生。ふたりはひょんなことからあるゲームを始める。それは相手が出したひとつの難題をクリアしていくというもの。それをクリアすれば次は自分が難題を出す。これを交互に繰り返していく。相手が仕掛けるゲームに絶対にのるというのが、このゲームの鉄則だ。最初は無邪気な遊びにすぎなかったが、次第にエスカレートしていく。
Date : Saturday 19th May 2007 10:29
author : なん :: comments (3) :: trackbacks (0)

comments

通りすがり | Sat 19/05/2007 22:15
 でも、それホントのラストじゃないはずなんですけど。
なん | Sun 20/05/2007 20:35
通りすがりさん、はじめまして。

本当のラストとはどんなものなのでしょうか?教えていただけませんか?

二人の老後のシーンが流れたときに、ああやっぱりあれは現実ではなかったのかとホッとしたのですが、ですがやはり老後のシーンは現実ではなく、二人の選んだ道は最後までゲームをやり遂げることで、心をやっとかよいあわせたということだと私は解釈しました。

ある意味実にダークなハッピーエンドともとれる話だと思いました。あの二人にとってはあれが一番幸せな幕引きなんだろうと。

というのが私の解釈ですが、通りすがりさんのおっしゃる本当のラストとやらを教えていただけると、私が見落としていたことなど大いにあるかと思いますので、ぜひ教えてください。
通りすがり | Sun 20/05/2007 22:44
まぁそこまでばらされちゃうとね。
もっとも、全体的なストーリーは荒唐無稽なエピソードが多いので、現実味は最初から放棄されているのではないかと思います。
 わたしはその映画、映画館で1000円で見ることができましたが、映画見るために上京なんて状況だったら金返せという心境だったと思います。

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