トリノ、24時からの恋人たち
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ラブストーリー・ロマンス

2004年 劇場公開
イタリア制作
上映時間93分
監督 デヴィデ・フェラーリオ
出演 ジョルジョ・パソッティ/フランチェスカ・イナウディ
お勧め度

『ニュー・シネマ・パラダイス』みたいな映画という評判がありますが、私はそうは感じませんでした。イタリアのトリノにある映画博物館が舞台です。そんな博物館があるんですねぇ。
博物館で夜警の仕事をしているマルティーノ。なんと博物館の中に住んじゃってます。なんでも使われていない部屋を自分の部屋にしているんですって。そんなことができるところがすごいです。マルティーノは仕事に行く前に、ファーストフードの店に毎日寄るのですが、その店で働くアマンダに恋しているのです。アマンダは恋人がいるのですが、どうもこの恋人あまり誠実ではないです。他に女もいるようですし、なんと仕事は車泥棒ですから。
アマンダはある日、店の店長に対してぶちぎれて火傷を負わせてしまいます。警察に追われるアマンダですが、ふと博物館に逃げ込み、マルティーノに出会います。そこでマルティーノにかくまってもらうことになるのです。アマンダをはさみ、マルティーノとアマンダの恋人であるアンジェロとの三角関係を、博物館で上映される古いフランス映画とともに、ゆるやかに描いたのがこの映画といったらいいでしょうか。
映画博物館にはテレビなんてものもありませんので、マルティーノは夜になるとでかいスクリーンで自分の好きな映画を流して見るのが好きなんですね。この映画で流れているのはどうも古いフランス映画のような感じなんですが、私はまだまだ映画に関しては若輩ものですので、古きフランス映画など一本も見たことありません。モノクロで無声映画みたいなものまで流れたりしますから。このあたり映画に詳しい方が見ると、もっと思い入れができるんだろうなぁとは思うのです。
なのでDVDのパッケージから行くと、トリノの美しい夜景とともに繰り広げられる、甘いラブストーリーを期待して見ますとかなり裏切られます。そして私のような若輩映画マニアでは、知らない映画が満載で、たぶんこの映画が大好きという人の好き具合には勝てないと思います。
悪くはないですし、長年映画ファンという人にはたまらない一本かもしれませんね。私にとっては可もなく不可もなくといった感じです。マルティーノにもアンジェロにも感情移入できなかったのが敗因かもしれません。だって二人とも極端なんですもの。しかしながらトリノの町は美しいですね。そのあたりは一見の価値があります。
【Story】
トリノの映画博物館の中に住み込み、夜警の仕事をしているマルティーノ。彼は大好きな映画に囲まれる毎日。ある日仕事先でトラブルを起こしたアマンダが、博物館に逃げ込んできた。2人は次第に心を通い合わせていくのだった。
comments