ヒマラヤ杉に降る雪
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > イーサン・ホークが出演
原題 Snow Falling on Cedars
1999年 アメリカ公開
上映時間 128分
監督 スコット・ヒックス
出演 イーサン・ホーク/工藤夕貴
お勧め度
この映画は公開時に、なんだか暗い映画っていうのを聞いちゃって、それで見るのを躊躇していました。確かに暗く重いテーマですね。明るいラブストーリーではないし、片思いの辛さがひしひしと迫り、胸が痛い話です。
でもよくアメリカがこんな映画を撮ったなぁとも思いました。ものすごい日本人の差別的な時代の話です。日本人のこと「ジャップ」と言ったりね。まあ今だって、アメリカは、人種差別が根強く存在する国だけども、こういうのを映画で公開できるというのは、ある意味すごいかもしれないとも思う。日本では多分、日本人のやった卑劣なことを、映画にすることはないような気がするし、すべてにおいて自国を美化すると思われる。
映像はとても綺麗ですが、色がないです。ただただ雪がシンシンと降り続く。静かで重くて。今なら国際結婚も難しい時代でもないけれど、あの当時はどんなに好きでも無理でしょうね。そういう時代背景もあり、よりいっそう報われない愛というのが、引きたっていました。工藤夕貴さんの英語もすごいです。
【STORY】
漁師のカールが海で網にひっかかった形の死体で発見された。容疑者として日系人のカズオが逮捕される。第2次大戦直後の反日感情が渦巻くなか、裁判が行われる。カズオの妻は、新聞記者のイシュマエルにとって忘れられない人、ハツエだった。
ここから先は完全ネタバレ注意、よろしければどうぞ
原作はかなり有名な作品だとか。
この映画の時代は、アメリカ人としては、真珠湾攻撃をした日本人は憎むべき人種という立場なんだ。だから日系人とともにこの土地に住んでいても、心の中ではものすごい差別の心がある。普段の会話でも「ジャップ」という差別用語が飛び交うような時代。
そんな中幼いイシュマエルとハツエは、淡い恋心を持つ。今だったら相手がアメリカ人であろうが、それほどの偏見もないと思うが、当時は日本人は日本人と結婚するのが当たり前。アメリカ人との恋なんてゆるされないんだよね。だからお互いに好きであっても、ハツエは最後の最後に、別れを選択するんだ。
自分だったらどうするだろうか?そんな時代であっても、家族を捨てて、イシュマエルとともに生きることを選べるだろうか?ハツエが「アメリカ人になりたい」って絶叫するシーンは、胸が痛くなった。自分がアメリカ人だったら、こんな辛い偏見にさらされることもない、大好きなイシュマエルと恋人同士として楽しく過ごし、いずれは結婚だってできる。でも自分が日系人であるがゆえに…。
イシュマエルはやっぱり未練引きずっているんだよ。ハツエが結婚してもなお好きなんだ。だからカズオが犯人でないっていう証拠をみつけても、ちょっと隠してしまう部分があったりするんだ。確かに好きな女の旦那なんか助けたくないっていう、ジェラシーを感じても無理はないんだけど。
イシュマエルの切ない、抑えた思いというのが、この映画全体にわたって重くのしかかってくるんだよ。それがずーっと降り続く雪とともに。
この映画せりふがとても少ないです。あまり語らず、目で演技するみたいな。今まで見てきたイーサンの映画は、結構しゃべるしゃべるというのが多かった気がするので、これは結構どうしちゃったのっていう位、しゃべりません。だからよりいっそう重いのかもしれないです。
明るい映画ではないので、鬱なときは見ない方がいいかもしれない。
この映画の時代は、アメリカ人としては、真珠湾攻撃をした日本人は憎むべき人種という立場なんだ。だから日系人とともにこの土地に住んでいても、心の中ではものすごい差別の心がある。普段の会話でも「ジャップ」という差別用語が飛び交うような時代。
そんな中幼いイシュマエルとハツエは、淡い恋心を持つ。今だったら相手がアメリカ人であろうが、それほどの偏見もないと思うが、当時は日本人は日本人と結婚するのが当たり前。アメリカ人との恋なんてゆるされないんだよね。だからお互いに好きであっても、ハツエは最後の最後に、別れを選択するんだ。
自分だったらどうするだろうか?そんな時代であっても、家族を捨てて、イシュマエルとともに生きることを選べるだろうか?ハツエが「アメリカ人になりたい」って絶叫するシーンは、胸が痛くなった。自分がアメリカ人だったら、こんな辛い偏見にさらされることもない、大好きなイシュマエルと恋人同士として楽しく過ごし、いずれは結婚だってできる。でも自分が日系人であるがゆえに…。
イシュマエルはやっぱり未練引きずっているんだよ。ハツエが結婚してもなお好きなんだ。だからカズオが犯人でないっていう証拠をみつけても、ちょっと隠してしまう部分があったりするんだ。確かに好きな女の旦那なんか助けたくないっていう、ジェラシーを感じても無理はないんだけど。
イシュマエルの切ない、抑えた思いというのが、この映画全体にわたって重くのしかかってくるんだよ。それがずーっと降り続く雪とともに。
この映画せりふがとても少ないです。あまり語らず、目で演技するみたいな。今まで見てきたイーサンの映画は、結構しゃべるしゃべるというのが多かった気がするので、これは結構どうしちゃったのっていう位、しゃべりません。だからよりいっそう重いのかもしれないです。
明るい映画ではないので、鬱なときは見ない方がいいかもしれない。
comments