21グラム
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > サスペンス・ミステリー・スリラー

原題 21 Grams
2003年 アメリカ公開
上映時間 124分
監督 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
出演 ショーン・ペン/ナオミ・ワッツ
お勧め度

この映画は時間軸の間に、過去や未来のエピソードを、フラッシュのごとく組み込まれていて、最初はわかりにくいけれど、そんなに難解ではなく、そのうちこういう話なのねっていうのがわかってきて、面白くなっていきます。
最近ショーン・ペンが出演している映画をよく見るなぁ。これもそうなんだよね。ナオミ・ワッツもうまいですよ。私はこの映画結構楽しめました。3つの家族のそれぞれの立場があり、それぞれの心情がよくわかって、命って何だろうって思う事しかり。
21グラムというのは、命の重みという意味だそうです。人間は死ぬと21グラム軽くなるそうです。この映画は命の重さに苦悩する人間の物語です。それぞれの主人公の気持ちに感情移入して、愛している人を一瞬にしてして失う悲しみ。もうすぐ死ぬという死との恐怖感、そして人を殺してしまったという苦悩。どれもこれも、もしかしたらこの私がって思える出来事であり、人生の儚さがせつなくなりました。
【STORY】
前科者であるジャックは出所後はまじめに働き、敬謙なクリスチャンでもあった。ある日のこと交通事故を起こし、クリスティーナの夫と子供2人を事故死させてしまった上、ひき逃げしてしまう。一方重い心臓病を患い、心臓移植待ちをしていたポール。ポールはクリスティーナの夫の心臓を貰うことになる。
ここから先は完全ネタバレ注意、よろしければどうぞ
時間軸がバラバラなので、最初は戸惑うと思う。でもかなり面白かった。ただしテーマは暗い。救いが少ないんだよね。だから重いです。あっけんからんとは見れない。
突然愛する人を失って、その人の心臓は別の誰かの体で生きている。それがショーン・ペン演じるポールなんだけど、自分に心臓をくれた人の家族は、その後どうしているんだろう、誰がくれたんだろうって、絶対に思うよね。それでその相手が自暴自棄になっていたりするのを見たりしたら、どう思うだろうか。
この映画ではだんだんとポールはクリスティーナに引かれていくんだよ。クリスティーナも、最初はなんだこの人って目で見ていたのに、夫の心臓が生きつづけている、ポールの体の中でって思ったからなのか、二人は急速に惹かれあうんだ。
そして二人で、加害者を殺しに行くという話しなんだ。ラストはどうなるかというと、誰もが幸せではないんだ。これからどうしていったらいいんだろうっていう終わり方。たぶん永遠に続く苦悩が待っているような、なんとも言えない終わり方。
こういう救いの少ない映画は『ミスティック・リバー』で懲りているんだけど、あれよりかはまだ私は耐えられるかなぁ。加害者もひき逃げしたりするんだけど、罪の意識があるからちゃんと出頭もするし、自分が殺してしまった人間に対して、ものすごく苦悩しているのがわかるんだよ。だからひどいやつって、加害者に責任すべてかぶせるのもできないし、もんもんとしてしまうんだな。
映像的には合間に過去をランダムに挟み込み、時間軸を狂わせる方法をとっているので、はじめの方はなんだかいまいちわかりにくいというふうになっているんだけど、それほどはちゃめちゃではないので、すぐにどういった話で流れていっているのかわかるようになる。
なので暗い話なんだけど、自分も苦悩して苦しくなって終わるという感じではない。
どんな結果であっても、人はそれでも命の炎が消える日までは、生きていかねばならない。あー、重かった。でもそれなりに楽しめますよ。
突然愛する人を失って、その人の心臓は別の誰かの体で生きている。それがショーン・ペン演じるポールなんだけど、自分に心臓をくれた人の家族は、その後どうしているんだろう、誰がくれたんだろうって、絶対に思うよね。それでその相手が自暴自棄になっていたりするのを見たりしたら、どう思うだろうか。
この映画ではだんだんとポールはクリスティーナに引かれていくんだよ。クリスティーナも、最初はなんだこの人って目で見ていたのに、夫の心臓が生きつづけている、ポールの体の中でって思ったからなのか、二人は急速に惹かれあうんだ。
そして二人で、加害者を殺しに行くという話しなんだ。ラストはどうなるかというと、誰もが幸せではないんだ。これからどうしていったらいいんだろうっていう終わり方。たぶん永遠に続く苦悩が待っているような、なんとも言えない終わり方。
こういう救いの少ない映画は『ミスティック・リバー』で懲りているんだけど、あれよりかはまだ私は耐えられるかなぁ。加害者もひき逃げしたりするんだけど、罪の意識があるからちゃんと出頭もするし、自分が殺してしまった人間に対して、ものすごく苦悩しているのがわかるんだよ。だからひどいやつって、加害者に責任すべてかぶせるのもできないし、もんもんとしてしまうんだな。
映像的には合間に過去をランダムに挟み込み、時間軸を狂わせる方法をとっているので、はじめの方はなんだかいまいちわかりにくいというふうになっているんだけど、それほどはちゃめちゃではないので、すぐにどういった話で流れていっているのかわかるようになる。
なので暗い話なんだけど、自分も苦悩して苦しくなって終わるという感じではない。
どんな結果であっても、人はそれでも命の炎が消える日までは、生きていかねばならない。あー、重かった。でもそれなりに楽しめますよ。
comments
これ、年末に見ちゃいました。
とてもいい作品だと思いました。
命について色々考えました。この世の不条理さを痛切に感じました。
なんさんと同じく、それぞれの立場に感情移入しまくりました。もし自分がクリスティーナだったら間違いなく自殺するでしょう。これは耐えられる事じゃないです。
ジャックにしても、この状況を「神の意思」とか「神は我々を苦悩に耐えられるように作られた」と言われても、受け入れられるわけがない(あちらのレビューにも書いたのですが)。
それでも人生は続く・・・ひえー。
まさに業ですね。カルマとも言うようですが。
運命とは時にあまりに残酷です。しかし戦争のことを考えると、、、もっと悲惨な状況であったかもしれません。本当に苦悩は比べられるものではないですね、はい。
「人生は希望と喜びに満ちている」という風には子供に教えたくないです。
お正月映画として見たんですね。重い話ですが、いろいろ考えさせられますよね。生きる事っていうのはとても大変な事なんだって、でも誰もが生きていかなくてはいけない。命の重みを感じる映画です。
コメディもいいですが、時には考えさせられる映画もまたいいもんですよね。