アマルフィ 女神の報酬

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 日本映画

アマルフィ 女神の報酬 スタンダード・エディション [DVD]原題 アマルフィ 女神の報酬
2009年劇場公開
日本制作
上映時間125分
監督 西谷弘
出演 織田裕二/天海祐希/戸田恵梨香/佐藤浩市

お勧め度 ★3つ

悪くはない展開ではじまりました。そこそこ観れる話ではあります。織田裕二もこの主人公の外交官黒田という役を一応はこなしていると思われます。でも少々違和感を感じるのは私だけ?
クールで切れ者のキャラなんだけど、織田さんが演じるとむすっとしているだけというか、「何か気に触りました?怒ってる?」って聞きたくなるというのでしょうか。

イタリアのローマで、外務大臣の会合が行われるため、外交官の黒田康作が日本大使館に着任する。そこへ観光に来ていた矢上紗江子の娘のまどか迷子になる。実はそれは誘拐事件だった。邦人の誘拐事件という事で、黒田もかかわることになるのだけど、このあたりは比較的引き込まれつつ観れたんですよね。それが何のために一般の観光客の子供を誘拐しなくちゃいかんの?みたいな疑問からつながる動機がねぇ。大風呂敷広げて、そんなもんなんだ。それにしちゃあ、あんな程度の犯行じゃあねぇって感じなんですよ。ラストなんて、それでおしまいかよと思ってしまいました。

ネタバレ→(テロの被害者が犠牲になった妻の無念を晴らすため。外務大臣は知っていて事件をもみ消した。許せん。でもって外務大臣に真実を告白させてから殺そうと大計画を練るんだけど、結局殺せないまま諦める。)

黒田という外交官は切れ者なんだというのはわかりますが、あのような人がいたらさぞかしたいへんでしょうなぁ。イタリアの警察がぼんくらに見えてきちゃいますし。
ついでに自分の会社に、黒田さんがいたらやりにくいよねぇ。あの人人間関係築くの大変そうだもん。←えっ?

ひとえに映画でなくてもよくない?みたいな感じを受けたのは私だけでしょうか?
イタリアは綺麗な町で、一度行って見たいなぁとは思うのだけど、だからといってイタリアの観光地の映画っていう雰囲気でもなく、さらにあのとってつけたようなサラ・ブライトマン登場は何なんでしょうか?
イタリアの景色に流れる、あの美しい歌声はすばらしいとは思うのですけど、この映画と何の関係が?むりやりこじつけた感があるような。

ボロクソに書いているようですけど、ひどすぎるとは思いません。まあまあです。←とうていそう思えない感想文

【Story】
イタリアで外交官の黒田康作が大使館に派遣された。だが一人の観光客、矢上紗江子の娘まどかが失踪する。邦人の誘拐事件ということで、外交官の黒田は通訳担当となる。犯人からの電話に出る黒田。とっさに誘拐された子供の父親と名乗ってしまう。そこから事件に巻き込まれていくことになる。
Date : Monday 16th May 2011 21:58
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悪人

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 日本映画

悪人 スタンダード・エディション [DVD]原題 悪人
2010年劇場公開
日本制作
上映時間139分
映倫 PG-12
監督 李相日
出演 妻夫木聡/深津絵里/岡田将生

お勧め度 ★5つ

私は邦画って苦手だったりします。ですがこれは文句なしの5つ★です。これほど心の奥深くに切り込んでくる作品はないです。私の中では最高傑作です。

地方の閉塞感という鬱々とした中で生活する裕一と光代。そんな田舎から飛び出した佳乃。でも3人の心の中は満たされない思いでいっぱいだ。母に捨てられ祖父母に育てられた裕一は、肉体労働と祖父の介護に明け暮れる毎日。光代は紳士服の店で、働くだけの毎日。恋人がいて毎日楽しそうな妹とは裏腹に。佳乃は都会に出て保険外交員をしているが、ナンパされた大学生の増田を恋人だと友達に嘘を言いつくろう毎日。見栄を張るしか自分の存在をアピールすべを知らない。ぼんぼんである増尾は、何でも手に入れたような錯覚で、人を傷つけ乱暴に扱うことしか知らない。

このような心の渇望感を満たすために、出会い系サイトで知り合う主人公ら。「誰かに出会いたかった」その一言につきる。今のこの息の詰まるような日常から抜け出せるためには、そこから出してくれる誰かに出会いたかった。

何も裕一や光代ばかりではない。佳乃も都会に出てはいるものの、いつも心に満たされない思いを抱えている。それは都会という享楽の場に存在していてもだ。そんな中出合った裕一と光代。2人はその心の隙間を埋めるように求め合う。そして裕一の告白。ここから2人の逃避行がはじまる。

これは誰もが感じる孤独感だ。私だって一人暮らしをする前は、親元での生活にうんざりしていた。早く都心で一人暮らしをするんだって思っていた。光代が「国道沿いから一度も離れたことがない」と言う。その求めても求めても、そこから離れることのない生活への絶望感。でも佳乃のように、都会に出てもなんら変わりはないのだ。今までの欲求不満を解消するために、派手に遊んだとしてもそれも満たされない。

主人公らの孤独感や疎外感、このまま一生こうなのかという絶望感と息苦しさ。そこから出たいともがくのに出れない、息のつまるような毎日。それらが共鳴した2人。そして悪とされるものの、真の悪とは?みたいなひりひりとした感覚が、私にとっては非常に揺さぶられるものがありました。

不器用な生き方しかできない裕一の愛。殺人を犯した裕一の悪と、法的にはとがめられない増尾の悪。そして老人らを騙す悪徳商法の悪。加害者の家族をつるし上げるマスコミの悪。

沢山の悪と善との狭間に、胸を締め付けられる思いがする。非常に考えさせられる作品でした。裕一の最後の決断に号泣したのはこの私です。被害者の父の搾り出すような言葉「あんた、大切な人はおるとね」の言葉に、胸をズドンと打ち抜かれたのも私です。そして原作を買い、一気に読みふけり。そしてまた泣いたのも私です。

多くの人に見てもらいたい映画です。この中の主人公に心合わせる部分を少しでも持っている 人は、共鳴できる作品だと思います。
邦画も悪くないじゃん。

【Story】
長崎の漁村で母に捨てられ、祖父母に育てられた清水祐一。土木作業員をし、祖父母を面倒見るだけの毎日。そんなある日、出会い系サイトで知り合った石橋佳乃を殺害してしまった。ところが捜査線上にには裕福な家庭の大学生、増尾圭吾が浮上してきた。そんなある日、祐一のもとに、一通のメールが届く。かつて出会い系サイトを通じてメールのやり取りをしたことのある馬込光代からのものだった。やがて2人は直接会うことになる。
Date : Sunday 15th May 2011 09:44
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