愛についてのキンゼイ・レポート
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ラブストーリー・ロマンス

原題 KINSEY
2004年 アメリカ公開
上映時間 118分
監督 ビル・コンドン
出演 リーアム・ニーソン/ローラ・リニー
お勧め度

これは今よりももっと性に関することがタブーで、人に秘密にしていた時代の出来事の実話というか、伝記なのかな。
今ではメディアで性の話題など、結構オープンになってはいるけれど、お茶の間の話としてベラベラあっけらかんと話すというのは、そう多くないと思う。やっぱりそれなりに羞恥心とかはあるし、性のことというと秘め事というイメージがあるからだと思うのだけど、1950年くらいの時代では、今よりもっと秘密にしていた時代だよね。だから人様と自分を比べる情報が皆無で、間違った知識に縛られていたりした。
そんな中、生物学者のキンゼイ博士は、多数の人にインタビューしてそれを研究としてまとめ、それにより人知れず悩んでいた性に関することで、かなり救われた人がいるという。今ではそんなにびっくりすることではないが、当時のアメリカはとても保守的だったし、キンゼイ博士のレポートは、そんな中においてかなりセンセーショナルだったと思われる。
キンゼイ博士の研究はそれはそれで立派だと思うのだけど、こういう進歩的な研究は父への反発が根底にあるようだ。父と息子との関係というのか、厳格な父への反発が原動力になっている部分が大きい。そんなことも描かれていた。
ただ映画の中ではいまいち理解できない部分もあり。ストレートのはずのキンゼイ博士は助手とホモセクシャルな関係になってしまったり、彼の妻も別の男との関係を楽しんだり、研究に没頭しすぎて、自分自らも研究の対象にしたり。なんか博士やりたい放題じゃねぇーのか?とかつっこみを入れたくなったけどね。
でもキンゼイ博士の一生というだけでなく、愛は研究で推し量ることはできないと言いつつ、愛はとても大切なものっていうのをうたってもいるし、面白いといえば面白い映画ではあった。
【Story】
キンゼイ博士は、クララと結婚した際、性についての危機を専門家のアドバイスで乗り切った。そこで自分と同じように、性の悩みを持つ学生のために「結婚講座」というものを開講する。そして科学者の立場から性の実態を調査することが必要だと調査に乗り出すのだった。