エイプリルの七面鳥

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ヒューマン・ファミリー・ドラマ

エイプリルの七面鳥原題 PIECES OF APRIL
2003年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 80分
監督 ピーター・ヘッジズ
出演 ケイティ・ホームズ/パトリシア・クラークソン

お勧め度 ★5つ

なかなかどうして、この映画よかったのよ。ちょっと地味に隅の方においてあったし、ケイティ・ホームズの映画かよっていうちょっと偏見に満ちた思いもあった。なんだけどこころ暖まるヒューマンドラマで、いい味出していた。なんたってケイティって、こんなに愛らしかったんだっていうほど、外見も全然違う。地味でもいい映画って結構あるんだねぇ。

話は単純、親子断絶に近い関係のエイプリルが、癌で余命いくばくもない母と和解しようと、家族を感謝祭の日に食事会に呼ぶ。七面鳥作りに四苦八苦するエイプリルと、エイプリルを取り巻くアパートの住人ら。そして家族たちのエイプリルに対する思い。そこいらが実にうまくかみあって、ラストは誰もが優しい気持ちになれる。

私はアメリカの感謝祭ってどんな意味があるのか知らなかったんだよね。それがこの映画で知ることができた。だからアメリカにとっては感謝祭って重要なお祭りなんだよね。ここいらアメリカとの文化の違いを勉強するにはもってこいだった。

そんな感謝祭の意味と、アパートの住人らのエピソードがうまくかみ合っているんだ。人種差別しまくりの黒人とか、英語は全くしゃべれないチャイニーズとか、そりゃあもういろんな人たちが出てくるんだ。かなり個性的。でもそんな人たちもエイプリルとかかわりながら、互いにうちとけ合っていく。エイプリルは今時の実にアウトローな女の子。それでも親に対する愛情とかそういうものはやっぱり共通のものがあるんだよね。

母親も自分の子供であるエイプリルを持て余していたりするんだけど、互いが互いの存在を認め合ったとき、七面鳥はこんがりと焼き上がり、幸せで優しい時間が流れはじめる。それにしても七面鳥を作るのにオーブンが壊れたり、なかなかうまくいかないのにはドキドキしたりしたよ。

小品ながら実にほろりとさせてくれる、お勧めの一本。

【Story】
感謝祭のニューヨークで、恋人ボビーと暮らすエイプリルは、癌で余命わずかな母のジョーイら家族と若いするために、感謝祭のディナーに招待する。さっそく七面鳥のローストを作ろうと奮闘するが。
Date : Wednesday 28th February 2007 06:01
author : なん :: comments (2) :: trackbacks (0)

NeXT

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > オカルト・ホラー

NeXT原題 Interferencia
2005年 劇場未公開
アルゼンチン制作
上映時間 90分
監督 セルジオ・エスケナジ
出演 アンドレアス・バグ/ヴァージニア・ラスティグ

お勧め度 ★1つ半

たいして面白くはなかった。オチが読めちゃうし。まさかそういうオチじゃあないよなって心配しながら見ていたら、やっぱりそうだったかという展開。

アルゼンチンという国は言ったこともないし、どんな感じなのか知らないけど、この映画暗い。そりゃあオカルト・ホラーというジャンルだから、カラッと明るいというわけにはいかないだろうが、出ている役者さんも暗い。

妻に逃げられたマーティン。ある日電話が混戦?したのかどうなのか、女と男の会話が聞こえてくる。それによるとどうも女は売春婦。その電話を聞いていると、女の叫び声が聞こえてくる。そして次の日、ニュースでは売春婦が殺されたという事件をやっていた。マーティンは殺人犯は自分のアパートにいると恐怖を感じる。

この映画随分前に見たから、もう忘れている部分が多いのだけど、何で自分のアパートって思ったんだろうか?だって混戦していたとしても、どこの誰かはわかんないわけだよなぁ、その会話の中でアパートの名前とか言ったっけ?

一度見てもすぐに忘れる。それにしてもそんなに恐怖なら警察に言って、それなりの調査を依頼すればいいのに、一人でひたすら恐怖におののき、友人に話してはみても相手にされず。そりゃそうだよな。それにこの友人ら、女も男もいまいちの風貌。さらにこのストーリーとはほとんど関係ないんじゃないかと思われる告白まで。

ネタバレ→(この友人ゲイらしく、マーティンが好きだったと告白、それとこの話とたいして関係ないだろうが、というかゲイであろうがなかろうが、全く関係ないだろ!というつっこみが入る、結局この話妄想なのよ、マーティンの。というかそんな電話はマーティンの頭の中の話。ようは妻に逃げられ、精神を病んじゃったんじゃないかなぁ。ありがちもありがちよ。)

暇つぶしに見るには…。うーん、興味ある人はどうぞ見てちょうだい。ちなみにタイトルのeが小文字なのは何故なんだろうなぁ。どんな意味があるのか?知ってる人います?

【Story】
妻に逃げられ、アパートにひきこもっているマーティンは、ある日電話の混戦により売春婦の叫び声を傍受する。翌日それは殺人事件に発展した。
Date : Tuesday 27th February 2007 08:38
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

ファイナル・デッドコースター

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > オカルト・ホラー

ファイナル・デッドコースター 通常版原題 FINAL DESTINATION 3
2006年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 93分
映倫 R-15
監督 ジェームズ・ウォン
出演 メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ライアン・メリマン

お勧め度 ★3つ半

これって、第3弾の映画だったんだね。そうとは知らずこれを第1に見た私。結構楽しめた。そのあとでこのシリーズの第1弾と第2弾を見た。つまり『ファイナル・デスティネーション』と『デッドコースター』なんだけど、この2本をあとから見ても、やっぱりこのシリーズ面白い。

これは、『13日の金曜日』みたいに、ずーっとシリーズ化しそうな映画。だっていくらでも作れそうだもん。単純なホラー映画なので、私こういうの大好き。

ウェンディは友達とジェットコースターに乗ると、予知夢みたいなものを見る。このジェットコースターが故障してみんな転落して死んでしまうというもの。それでこのジェットコースターは事故を起こすと叫んでみても、みんなそんなこと信じない。多分私でも信じない。だけどウェンディを含む何人かはジェットコースターを降り、そして予言通りの大惨事事故がおきてしまう。

とここで、私はこのウェンディが次々に予言をしていくのかと勘違いした。ところがこの映画、いくら助かったとしても、死ぬ運命のものはやはり死ぬということだった。運良く事故を回避できた数人だったけど、そこで運がよかったねーで終わらないのがこの映画。

なんと事故を回避できたものは、順番に別の死に方により死んでしまうのだ。そこでウェンディらはどうしたら死を回避できるのか、予兆なども含めて四苦八苦。

それになんとか死を回避できそうになっても、油断は禁物といった状態で、そうきたかっていう死に方をしたりする。そう考えると、人間だから一度は絶対に死ぬわけで、死ぬ運命は遅かれ早かれなわけだけど、せっかく運良く助かったとしても、たいした期間生きられず、それも悲惨な事故死というのはあんまりだよねぇ。

そういわれると、予知能力があっても、いつかは死ぬのが人間様たる所以。

ネタバレ→(いろんな死に方があるけれど、今回のバージョンは日焼けマシーンで丸焦げに焼けどしてしまうシーンが印象に残った。さぞかし熱いよね。他の死に方は結構一瞬で即死だけど、あれはかわいそうだよ。暑さに苦しみながら丸こげって。)

【Story】
友達らと一緒にジェットコースターに乗るウェンディ。その瞬間、このジェットコースターの壮絶な事故の予知夢を見てしまう。パニックに陥ったウェンディと友達らは係員によって降ろされてしまう。ところがその直後、ジェットコースターは本当に事故を起こしてしまう。
Date : Monday 26th February 2007 07:49
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

ラッキーガール

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ラブコメディ・ロマコメ

ラッキー・ガール<特別編>原題 JUST MY LUCK
2006年 劇場未公開
アメリカ制作
上映時間 103分
監督 ドナルド・ペトリ
出演 リンジー・ローハン/クリス・パイン

お勧め度 ★3つ半

リンジーのラブコメディ。リンジーというと、フォーチュン・クッキーが大好きだったんだけど、あれから随分大人になったよねぇ。って当たり前か。昔はボーイッシュなイメージがあったのに、今やくねくね女になったよ。←なんじゃそれ。

アシュレー(リンジー・ローハン)は、ラッキーガールなんだ。何をやってもついてる人間っているけれど、反対に何をやっても裏目に出る人間もいる。そのついてない不運な人間はジェイク(クリス・パイン)。

冒頭のシーンで、どんなに雨が降っていても、アシュレーが出かけると、いい天気になってしまうシーン。私の場合雨女だから、アシュレーとは全く逆で、どんなに晴れていても、私が出かけると雨が降る。とすると私はジェイク同様不運な人間なのか。

ところが運命って紙一重っていうところがあって、ひょんなことから二人は仮装パーティでキスをすることになる。するとどうだろう、幸運が入れ替わってしまったのだ。つまりアシュレーは不運続きになってしまい、ジェイクはやることなすことすべてうまくいく。

幸運と不運が入れ替わると、不運の連続の面白さというか、アメリカの天中殺か大殺界かというほど、次々に不運に見舞われるので、だんだん気の毒になってくる。私も大殺界の時は、この映画のように不運の嵐に見舞われたものだ。

アシュレーはあまりの不運に、もう一度ジェイクとキスをすれば自分に幸運が戻ってくると思いジェイクを探すんだよね。なんたって出会ったのが仮装パーティだから仮面をつけていて、ジェイクの素顔がわからない。こいつだと思ってキスをしてみても全然別人で、なかなか本物のジェイクとはキスできない。それにしてもアメリカだから成り立つよね。だって人前でキスというのが普通ではない日本だったら、あんなにいとも簡単にキスしたら淫乱と思われること間違いない。

リンジーはキュートだし、彼女のファンなら万々歳な映画かと思う。もちろん予定調和な終わり方だし、プリティピンクシリーズだから、ハッピーエンドはお約束。ドタバタな騒動があり、結局ラブラブなラブコメディが大好きな人も楽しめるかと。カウチポテト(←かなり古い言葉)に最適な話かと。

【Story】アシュレーは、なにをやってもついている幸運の持ち主。一方ジェイクはやることなすことすべてが不運の連続。そんなアシュレーとジェイクが、仮装パーティーで出会い、お互い知らないもの同士キスをしてしまう。すると二人の運命は入れ替わり、アシュレーは不運の連続に。
Date : Sunday 25th February 2007 21:05
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

サイレントヒル

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > オカルト・ホラー

サイレントヒル原題 SILENT HILL
2006年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 126分
映倫 PG-12
監督 クリストフ・ガンズ
出演 ラダ・ミッチェル/ショーン・ビーン

お勧め度 ★3つ

何でもこの映画は人気のゲームを映画化したものらしい。『バイオハザード』みたいなものなんだね。でも私はこのサイレントヒルのゲームをしたことがないので、そこのあたりは比べてどうのという感想はわからない。他の方の感想を読んでみると、やはりゲームを知っている人は、さらに楽しめるらしい。そのあたり残念だなぁ。

ローズの娘シャロンがおかしなことを口にするので調べてみると、娘の言う"サイレントヒル"という街が存在することをつきとめて、娘とそのゴーストタウンに行ってみることにした。そうしたら娘がその街で忽然といなくなり、ローズは娘を探すべく、サイレントヒルの街をあちこち歩きまわる。

そこでゲーム的な展開というか、妨害が入ったりしてなかなか娘のところにはたどりつけない。果たしてローズは娘に会えるのか否か。というのが簡単な内容。

映像美はすごいなぁと思う。最初は雪の降る街がサイレントヒルなのかと思ったら、あれは雪ではなく灰とのこと。それでも無彩色の色合いの中に、ハラハラと舞う灰の雪の美しいことといったら。色も音もほとんどなく、本当にこんな死んだような街が存在していたら恐怖。

ストーリーは簡単なようなんだけど、それでも見ている最中はわかりにくい部分もあって、いまいち話にのめりこめなかった。このあたりがゲームのよさを生かした話を映画化する難しさなのだろうか。それにローズがいろんなヒントをもとに、娘のローズの居場所を推理していくのだけど、そこがまたわかりにくい。私が頭悪いだけなのだろうか?

この映画って、たぶん娘を探すローズの恐怖があると思うんだよね。なんだかわからない建物に入ったら、何が出てくるかわからない。殺されるかも知れない。それと戦ってさらにその先に娘がいるかわかない。仮に娘がいたとして、この恐るべしサイレントヒルという街から抜け出せるのか否か?

だけどそれが後半、なんでこの町はこんなになってしまったのかというのがわかったあたりから拍子抜けしてくる。えっ?そんな理由だったの?って矛先がそっちに向いちゃう。

だからラストは不満。
ネタバレ→(仲間である女警官が火あぶりにされてしまったり、いい人で正義感強いキャラなのに、なんか可愛そう。ローズもやっといろんな戦いに打ち勝ち、夫のいる現実の世界に子供と戻れるかと思いきや、結局閉ざされたサイレントヒルの世界から、暖かい現実の世界には戻れない。

なんとも寂しい気持ちになってしまって、ラストくらいはハッピーエンドでもいいのにと思ったのは私だけだろうか。容赦ないし救いのないエンディングは、ある意味こういう映画では存在するけれど、あまりに寂しさが残り、私は好きでなかったなぁ。でもあの終わり方だから、パート2とかも作る予定があるのかな?そのあたりわかんないけど。
)

ホラーやオカルトというジャンルとしてみたら、火あぶりのシーンとかはかなり残酷だなぁとは思う。そういう意味でPG-12なんだろうけど。でも明快なオカルト映画とかにありがちの、首がポーンと飛んだり、やたら斧振り回したりというような、単純なグロさとはまた違うんだよね。陰湿でそして静かなグロさといったらいいのかな。このあたりは個人の好みが大きく分かれると思う。

たぶんゲーム経験者は満足できる一本で、ゲームを知らない人は、説明不足に対して不完全燃焼といった感じになりそうよ。私としては、怖いとか思うよりやるせない映画だった。

【Story】
ローズとクリストファーの夫婦には、9歳になる娘シャロンがいる。シャロンは時々サイレントヒルとつぶやく。ローズはやがてサイレントヒルという街が実在することを突き止める。ローズはシャロンとともにサイレントヒルに向かうが、そこで事故にあってしまう。気がつくとシャロンが忽然と消えていた。
Date : Saturday 24th February 2007 10:49
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

M:i-3 ミッション・インポッシブル3

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > アクション・犯罪・バイオレンス

M:i-3 ミッション:インポッシブル3 スペシャル・コレクターズ・エディション原題 MISSION: IMPOSSIBLE III
2006年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 126分
監督 J・J・エイブラムス
出演 トム・クルーズ/フィリップ・シーモア・ホフマン

お勧め度 ★4つ

このシリーズは大好きで、パート1から見ているのだけど、やっぱり一番目が一番面白かったかなぁ。前作から恋人のような女性は花を添える意味でも出てきたけれど、今回はフィアンセが登場しちゃう。仕事と恋人の間で揺れるイーサン・ハント。うむー、やけに人間臭くなってしまった。

1が面白かったのは、潜入する緊迫感なんかがあったんだけど、今回はそういうのがいまいちなんだよね。なんか先読みできてしまうというのか。なんたって恋人がさらわれちゃうわけで、仕事か恋人の命かって、話は予想ついちゃうじゃない?スパイものってやっぱりハラハラ感が命よね。でもね、このシリーズは娯楽作品だから、たいていは楽しめることは間違いない。すごいアクションのてんこ盛りだし、迫力満点だし。

なんたってスピード命よ、あれま気がついたら上海かよ?っていうくらいすばやい移動。テレポーションかい?フィアンセも一般ピーブルとは思えないくらいのアクションだし、次々展開して息つく暇はない。

とくに映画の内容に意味をみいださなければとても楽しい作品かと思う。それになんだかんだといってトムはかっこいいわけだし、私としてはそんなに文句はないかな。たぶん次もみると思うよ。

でも妻役の人、あまりパッとしないと思ったのは私だけだろうか?

【Story】
スパイである、イーサン・ハントだったが、今は引退しして教官として後輩の育成に務めていた。ある日のこと、イーサンのもとにIMFよりミッションが届く。教え子であるリンジーが、ある組織に拘束されてしまった。そこでリンジーの救出に向かうイーサンだった。
Date : Monday 12th February 2007 18:58
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

ジャケット

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > SF

ジャケット原題 THE JACKET
2005年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 103分
映倫 PG-12
監督 ジョン・メイバリー
出演 エイドリアン・ブロディ/キーラ・ナイトレイ

お勧め度 ★3つ

『バタフライ・エフェクト』みたいな話。タイムスリップするんだけど、『バタフライ・エフェクト』は過去に戻って、自分の人生をやり直す話。この映画の場合は逆で、未来に行って過去の自分を知るというのだろうか。

一見とても楽しそうな話なんだけど、 15年後の未来に行くには、精神病院の死体安置所の棺おけに入り、そこで拘束衣を着せられないといけないというのが、なんじゃそりゃって思っちゃって、何ゆえに拘束衣?それである必然性があまり感じられないので、話にのめりこめなかった。

ジャック役をエイドリアン・ブロディが演じているのだけど、どうも彼は『戦場のピアニスト』の印象が強く、暗いイメージが先にたってしまって、恋の話もあるのになんかパッとしない。

ジャックは戦争で頭を撃たれ、記憶傷害の後遺症をおうはめになる。そのため兵役を途中で解除されて帰国することになる。その旅の途中でジャッキーという少女に出会う。そしてそのあとにヒッチハイクで知り合った男による殺人事件に巻き込まれて、なんと犯人にされてしまうんだな。それもなぜか刑務所ではなく精神病院に入れられる。心神喪失かなんかの判決が出たのだろうか?そのあたりあいまい。

でもその精神病院がひどい。人体実験みたいなことをこっそりやっているんだよね。ジャックは死体安置所の棺おけみたいなところに閉じ込められて、拘束衣を着せられてしまう。明らかに人権無視の出来事。

それがなんとそこに入り拘束衣を着せられると、なぜか15年後の未来にいけるという。死体安置所がタイムマシーンかよ。ところが15年後の自分はこの世に存在しないことを知っちゃうのよ。つまり自分は死んでいる。そこでジャックは、何で自分は死んでしまったのか?という、自分の死因探しを未来ではじめるんだ。それも一番最初に出会った、あのジャッキーという少女とともに。ジャッキーは15年後の未来では、大人の女性に成長しているわけさ。

んで二人の恋まで絡めて、なんちゃらかんちゃら。←何だそりゃ??
ジャックは死なないですむ方法はあるのか、二人の恋はどうなるのか…。
なんで死んじゃったのか?精神病院の人権無視の人体実験の告発。なーんて感じの盛りだくさん。

恋の話と自分の死因探しの話が平行して進むし、いろんな出来事がてんこもりにありすぎて、すべてにおいて中途半端。そのあたりがますます散漫にしている原因で、何もかも引っ張っておいて、結論はあっけなく、えっ?散々引き伸ばしてそれかい?ということが多いような気がする。

悪くない題材なのに、いまひとつの印象がぬぐえない。

【Story】
湾岸戦争で頭に重傷を負い、記憶傷害という後遺症を抱えることになる。兵役解除のため帰国し、ヒッチハイクをしていた彼は、車の故障で立ち往生している母子に出会う。その後ある男の車に同乗すると、途中で殺人事件に巻き込まれ、意識を失ってしまう。目を覚ますと、ジャックは警官殺しの罪で逮捕され、精神病院へ送られた。
Date : Sunday 11th February 2007 14:29
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (1)

破線のマリス

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 日本映画

破線のマリス原題 破線のマリス
2000年 劇場公開
日本制作
上映時間 108分
監督 井坂聡
出演 黒木瞳/陣内孝則

お勧め度 ★3つ

今やテレビのやらせ問題とか捏造とかは当たり前のように起こるけれど、この映画はそんなテレビの世界での話し。番組は編集という作業がある。それの操作によっては、無実の人であっても犯人っぽく演出させることは朝飯前である。

瑶子はテレビの編集をやっているが、視聴率をとる映像をつくり上げるうではピカイチだ。例えそれが無実の人間が犯人に疑われようとも関係ないという、とーっても嫌な女だ。おかげで陣内演じる麻生があたかも犯人ととられても不思議ではない映像になってしまう。怒った麻生は瑶子にストーカーのようにつきまとう。

麻生は確かにかわいそうだと思う。とある事件で自殺した弁護士のあとをつける不審な男。さらに事情聴取から出てきて、にやりと不適な笑いを浮かべる男。そんなふうな印象を与えるように編集されちゃうんだよね。
たまたま自分の子供と同じくらいの年の女の子がそばにいたから、にこっと笑ったら、それが編集によって、女の子の姿は映らないようにして、いかにも不敵な笑いを浮かべる犯人みたいになっちゃうんだもん。

だけどさそこまでされたなら、名誉毀損とか何かで訴えればいいのに、なぜか瑶子のストーカーみたいになるんだよね。確かに瑶子は嫌な女。だけど麻生もそうとう嫌な男になっている。なのでなんだか肝心の主人公らに好感がもてないんだよね。

ネタバレ→(麻生は瑶子によって、いかにも犯人みたいにテレビに映されたことで、人生をめちゃくちゃにされ、それで結局瑶子と麻生は最後にもみ合いになって、誤って瑶子は麻生を殺してしまうんだよね。それをたまたま撮影されていて、今度は瑶子が犯人としてテレビに映る。そして自分が情報操作したように、瑶子もたまたま逮捕の時に自分の子供の姿が見えて、それに向かって笑いかけたら、その笑顔がテレビに映る。皮肉なもんだ。)

報道の世界って、真実ばかりではなく、誘導というものが存在している。なので我々も見ているものがすべてと思っていると、とんでもないことになる。マスコミの情報操作に踊らされる我々に対しても警告を投げかけていると言える。

ある意味因果応報のドラマでもあるけどね。うまい作りだなぁとは思うのだけど、なんというかあまりかわいそうだなとかっていう感情がわかず、同情ができないので、後味はよろしくない。それに不法侵入やらストーカーやら、ちょっといくらなんでも極端じゃないか?っていう出来事が多く、とてもいい題材なのに、なんだか消化不良で終わってしまったような気がする。

【Story】
独自の切り口で『事件検証』という小さなコーナーを作り、高視聴率を上げていた編集ウーマン、遠藤瑤子は番組の編集をやっている。ある日彼女のもとに郵政省の贈収賄事件による殺人疑惑の内部告発テープがもちこまれる。彼女はテープをもとに事件を検証する番組を作ることになる。
Date : Thursday 8th February 2007 01:22
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

かもめ食堂

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 日本映画

かもめ食堂原題 かもめ食堂
2005年 劇場公開
日本制作
上映時間 102分
監督 荻上直子
出演 小林聡美/片桐はいり/もたいまさこ

お勧め度 ★4つ半

片桐はいりさんは、画面で見ると顔がでかく見えますけど、以前電車の中でみかけたとき、とてもスリムで顔もふつうの大きさだった。←映画と何の関係が???

非常にゆるい映画。とりたてて大事件が起こるでもなく、単なる日常生活がたんたんと流れる。日記のような映画といったらいいのかも。それも舞台はフィンランド。例えばアメリカのとある街なんて言われたら、行った事がなくてもなんとなくイメージわいたりするじゃない?でもフィンランドって、名前は知っているし北欧の国ということも知っている。でもじゃあどんな国なの?と言われると、よくわかんなかったりする。そんなあいまいなところがこの映画をさらに漠然とさせる。

これ観ていると、無性におにぎりがたべたくなること間違いなし。フィンランドで食堂を経営しているサチエ。彼女を中心に、フィンランドの近隣の人々。日本からやってきた二人の女性。彼女らを通して、ゆらゆらとした今という時を生きる、そんな話といったらいいのかな。

この映画評価は真っ二つかも。というのもあまりに平坦な話だから、退屈に感じる人もいるだろうなとは思う。私はこの手の話嫌いではないし、呑気なもんだから、こういうだらけた時間は大好きときている。だからこういう話は退屈しない。うちの近所にも、あんな食堂あったらいいのになぁと思った。

冒頭のシーンで、ガッチャマンの歌の歌詞を尋ねられ、どうしても最後まで歌えないというのがあって、私も映画観ながらガッチャマンを歌ってしまった。間違えながらもおおむね歌えた。(笑)

原作は群ようこさん。

【Story】
フィンランドで、かめも食堂という小さな食堂をオープンしたサチエ。だがやって来たお客はガッチャマンが好きな青年だけ。
Date : Tuesday 6th February 2007 21:25
author : なん :: comments (0) :: trackbacks (0)

オーメン

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > オカルト・ホラー

オーメン 製作30周年記念 コレクターズ・エディション原題 THE OMEN
1976年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 111分
監督 リチャード・ドナー
出演 グレゴリー・ペック/リー・レミック

お勧め度 ★5つ

私は『オーメン』が好きなんだよね。やっと元祖オーメンの感想にたどりついた。この映画はいったい何回観たことだろう。はじめて観たのは、確かテレビでやっていたやつだったように思う。今から30年も前の映画なのに、なぜか今見ても面白いと思う。

当時はきっとかなり衝撃的だったと思う。首にロープ巻いて、家の屋根から飛び降りるシーンとか、首がポーンと飛ぶシーン、さらに串刺しになるシーン、そりゃあ衝撃的だよ。今ではそんなシーンはあたり前のごとく出てくるだろうけど。こういう視覚的にもショックなんだけど、なんといってもじわじわくる心理的な恐怖もよく描かれている。

外交官ソーンと妻の間にできた子は死産だった。彼は同じ日時に産まれた別の赤ん坊を引き取って育てることになる。この子供がダミアン。ダミアンは自分が悪魔であるとは自覚してはいない。ただ自分の周りでは、奇怪な死が続出する。

まさかダミアンが悪魔だなんて思っていないソーン(グレゴリー・ペック)に、大きなお世話であるが、ダミアンは悪魔の子じゃーとささやく神父、最初は「んなバカな」と思っていたソーンも、もしかして…と疑い始め。ソーンは悩んじゃうのよねぇ。そりゃそうだ、だってかわいい我が子が悪魔だなんて。

私だったらどうだろう、自分の子、いくら養子とはいえ、悪魔の子だから倒せ、殺せと言われても無理だよなぁ。

ラストシーンのダミアンは、あれアドリブなんだってね。なんたってあのシーンがオーメンの怖さを引き立てているといってもいいくらい、名演技よ。といっても本人はしようと思ってしたわけではなく、ハプニングみたいなもんなんだろうけどね。

ネタバレ→(自分を殺そうとした父を、逆に悪魔の力で殺したダミアン。父の葬儀の席で、後ろを振り返り、にやりと笑うダミアン…。このシーンは有名よね。あの笑い。なんでも監督が笑ったりしたら駄目だよって言っておいたらしいのだけど、ダミアンは監督の顔を見たら、こらえきれず笑っちまったらしい。でもあのシーンは正解だよ。あれで一気にダミアンの悪魔としての存在感を、観ているものに焼き付けることになったもの)

リメイクバージョンのところでも書いたけれど、音楽がまたいい。サスペリアの時も思ったけど、映画って音楽によって何倍もよくなったりするしねぇ。ちょっとサントラ欲しくなったんだけど、一人で部屋で聞いていたら、ちょっと危ない人みたいなのでやめといた。

【Story】
外交官のソーン夫妻は死産したため、同じ日に生まれた子どもを引き取り、自分の子供して育てることにしたる子供の名はダミアン。すくすくと成長したダミアンだったが、次第に彼の周りでは、奇怪な事件が起こるようになる。
Date : Monday 5th February 2007 14:46
author : なん :: comments (2) :: trackbacks (0)
INFORMATION
  • 映画・DVD・ビデオなどの感想を書いているブログです。
    好き嫌い書き放題で、ネタバレありです。未見の方はお気をつけ下さい。
  • Profile
  • E-mail←コメントなど書き込めない方はこちらから
  • ブログランキング参加中です。投票いただけると励みになります♪
  • FC2 Blog Ranking
  • にほんブログ村 映画ブログ 映画DVD・ビデオ鑑賞へ
  • 携帯サイトはこちら(携帯からコメント書き込めますが、何故か携帯で改行しながら文章を入力して送信すると、文章が吹っ飛ぶという不具合がありますので、携帯からコメントを書く場合、ずらずらと改行せずに書いて送信してください。最近のスマートフォンやフルブラウザだと問題ないかもしれません。)
  • 携帯サイト
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACKS
ARCHIVES
RECOMMEND
OTHERS