エイプリルの七面鳥
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ヒューマン・ファミリー・ドラマ

2003年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 80分
監督 ピーター・ヘッジズ
出演 ケイティ・ホームズ/パトリシア・クラークソン
お勧め度

なかなかどうして、この映画よかったのよ。ちょっと地味に隅の方においてあったし、ケイティ・ホームズの映画かよっていうちょっと偏見に満ちた思いもあった。なんだけどこころ暖まるヒューマンドラマで、いい味出していた。なんたってケイティって、こんなに愛らしかったんだっていうほど、外見も全然違う。地味でもいい映画って結構あるんだねぇ。
話は単純、親子断絶に近い関係のエイプリルが、癌で余命いくばくもない母と和解しようと、家族を感謝祭の日に食事会に呼ぶ。七面鳥作りに四苦八苦するエイプリルと、エイプリルを取り巻くアパートの住人ら。そして家族たちのエイプリルに対する思い。そこいらが実にうまくかみあって、ラストは誰もが優しい気持ちになれる。
私はアメリカの感謝祭ってどんな意味があるのか知らなかったんだよね。それがこの映画で知ることができた。だからアメリカにとっては感謝祭って重要なお祭りなんだよね。ここいらアメリカとの文化の違いを勉強するにはもってこいだった。
そんな感謝祭の意味と、アパートの住人らのエピソードがうまくかみ合っているんだ。人種差別しまくりの黒人とか、英語は全くしゃべれないチャイニーズとか、そりゃあもういろんな人たちが出てくるんだ。かなり個性的。でもそんな人たちもエイプリルとかかわりながら、互いにうちとけ合っていく。エイプリルは今時の実にアウトローな女の子。それでも親に対する愛情とかそういうものはやっぱり共通のものがあるんだよね。
母親も自分の子供であるエイプリルを持て余していたりするんだけど、互いが互いの存在を認め合ったとき、七面鳥はこんがりと焼き上がり、幸せで優しい時間が流れはじめる。それにしても七面鳥を作るのにオーブンが壊れたり、なかなかうまくいかないのにはドキドキしたりしたよ。
小品ながら実にほろりとさせてくれる、お勧めの一本。
【Story】
感謝祭のニューヨークで、恋人ボビーと暮らすエイプリルは、癌で余命わずかな母のジョーイら家族と若いするために、感謝祭のディナーに招待する。さっそく七面鳥のローストを作ろうと奮闘するが。