LOOP ループ
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > サスペンス・ミステリー・スリラー

2006年 劇場未公開
アメリカ制作
上映時間80分
監督 ジェフ・クルック
出演 ローレン・カリー・ルイス/クリス・フェリー
お勧め度

タイトルからいって無限状態というのがわかりますが、まさにいつまでたっても終わらない地獄の苦しみというのでしょうか。クレアはガソリンスタンドにあるコンビニみたいなところで、深夜のバイトをしているのですが、朝になり仕事を終えて外で恋人のジミーを待っていると、代わりにジミーの知り合いという実に不気味な男デュークがやってくるのです。ジミーに頼まれているので車に乗れといわれた時点で怪しさ満載なのですが、クレアは車に乗ってしまうのですね。そうするとやはり案の定というか、デュークに襲われ殺されてしまう。と思ったら、あれ、夢?とジミーと待ち合わせた場所で目が覚めるのです。
ネタバレここからです→(あ〜夢かぁよかったって思ってジミーと一緒に帰るのですが、それ以来クレアの周りでは奇妙なことが起こり始め、なぜか微妙に設定は違うものの、自分がデュークに襲われ殺される苦しみを味わう夢を見て、気がつくとバイトを終えた時点に戻っているという繰り返し。どうしてこんな事になるのか、頭がおかしくなったのか?ジミーに相談してはみてもあまり真剣に取り合ってくれなかったりして、ますます混乱していってしまうのです。
確かに苦しいですよね。だって殺される恐怖とか苦しみというのは、一度ならずも目が覚めるとまた同じような形で殺される。夢でも嫌です。そのうちまた殺されると予測がついてしまうし、それを避けようと思ってもなぜか避けられないように物事が進んでいってしまうのですから。
つまり何故このようなことが起きるかというと、この殺されるクレアは、実はデュークそのものなんです。デュークが殺人を犯したことは間違いないことで、自分が殺したクレアに成り代わってしまったのです。つまり自分が殺した相手に自分がなってしまったことで、自分の犯した殺人を永遠に与えられ苦しみ続けるという、ある意味自業自得のような罰の話です。デュークそのものは警官に撃たれて死んでいるので、この世の人ではないのですが、あの世にいってから自分の犯したことで自分が苦しめられるという、まさに地獄責め苦を味わっているというのがこの映画みたいなんです。)←ここまでです。
無限状態ということに関しては、最後まで見ていただけるとわかるのですが、ちょっぴりわかりにくい部分があって、頭を整理するのに少し時間がかかってしまいました。
謎が解明されるとあっという間に終わってしまうので、そこにもっていくまで引っ張って、その謎を楽しむのがこの映画です。だけど最初はそのループ状態を楽しんで見ていられるのですが、途中から見ているほうも、いったいいつまでこのループが続くのか不安になってしまうのですね。そしてそのうちどうせ次も同じ展開なんだろうと思ってしまうので、興味がそこで薄れてしまうのが残念です。
サンダンス映画祭から誕生ということですが、このサンダンス映画祭なるもの、確かにこれはなかなかと思うものもあるのですが、時に滑ってしまうものも多数です。それでも掘り出し物はないかとついついチェックしてしまうのですね。
【Story】
クレアはバイトを終えて、恋人のジミーを待っていると、見知らぬ男から声をかけられる。ジミーの知り合いというその男に言われるまま車に乗り込むと、突然襲われ凄まじい暴力を受ける。そして気付いた瞬間、また先ほどの朝だった。そしてまたクレアは何度も惨殺される無限地獄が待っていた。