
原題 SILENT HILL
2006年 劇場公開
アメリカ制作
上映時間 126分
映倫 PG-12
監督 クリストフ・ガンズ
出演 ラダ・ミッチェル/ショーン・ビーン
お勧め度
何でもこの映画は人気のゲームを映画化したものらしい。『バイオハザード』みたいなものなんだね。でも私はこのサイレントヒルのゲームをしたことがないので、そこのあたりは比べてどうのという感想はわからない。他の方の感想を読んでみると、やはりゲームを知っている人は、さらに楽しめるらしい。そのあたり残念だなぁ。
ローズの娘シャロンがおかしなことを口にするので調べてみると、娘の言う"サイレントヒル"という街が存在することをつきとめて、娘とそのゴーストタウンに行ってみることにした。そうしたら娘がその街で忽然といなくなり、ローズは娘を探すべく、サイレントヒルの街をあちこち歩きまわる。
そこでゲーム的な展開というか、妨害が入ったりしてなかなか娘のところにはたどりつけない。果たしてローズは娘に会えるのか否か。というのが簡単な内容。
映像美はすごいなぁと思う。最初は雪の降る街がサイレントヒルなのかと思ったら、あれは雪ではなく灰とのこと。それでも無彩色の色合いの中に、ハラハラと舞う灰の雪の美しいことといったら。色も音もほとんどなく、本当にこんな死んだような街が存在していたら恐怖。
ストーリーは簡単なようなんだけど、それでも見ている最中はわかりにくい部分もあって、いまいち話にのめりこめなかった。このあたりがゲームのよさを生かした話を映画化する難しさなのだろうか。それにローズがいろんなヒントをもとに、娘のローズの居場所を推理していくのだけど、そこがまたわかりにくい。私が頭悪いだけなのだろうか?
この映画って、たぶん娘を探すローズの恐怖があると思うんだよね。なんだかわからない建物に入ったら、何が出てくるかわからない。殺されるかも知れない。それと戦ってさらにその先に娘がいるかわかない。仮に娘がいたとして、この恐るべしサイレントヒルという街から抜け出せるのか否か?
だけどそれが後半、なんでこの町はこんなになってしまったのかというのがわかったあたりから拍子抜けしてくる。えっ?そんな理由だったの?って矛先がそっちに向いちゃう。
だからラストは不満。
ネタバレ→(
仲間である女警官が火あぶりにされてしまったり、いい人で正義感強いキャラなのに、なんか可愛そう。ローズもやっといろんな戦いに打ち勝ち、夫のいる現実の世界に子供と戻れるかと思いきや、結局閉ざされたサイレントヒルの世界から、暖かい現実の世界には戻れない。
なんとも寂しい気持ちになってしまって、ラストくらいはハッピーエンドでもいいのにと思ったのは私だけだろうか。容赦ないし救いのないエンディングは、ある意味こういう映画では存在するけれど、あまりに寂しさが残り、私は好きでなかったなぁ。でもあの終わり方だから、パート2とかも作る予定があるのかな?そのあたりわかんないけど。)
ホラーやオカルトというジャンルとしてみたら、火あぶりのシーンとかはかなり残酷だなぁとは思う。そういう意味でPG-12なんだろうけど。でも明快なオカルト映画とかにありがちの、首がポーンと飛んだり、やたら斧振り回したりというような、単純なグロさとはまた違うんだよね。陰湿でそして静かなグロさといったらいいのかな。このあたりは個人の好みが大きく分かれると思う。
たぶんゲーム経験者は満足できる一本で、ゲームを知らない人は、説明不足に対して不完全燃焼といった感じになりそうよ。私としては、怖いとか思うよりやるせない映画だった。
【Story】
ローズとクリストファーの夫婦には、9歳になる娘シャロンがいる。シャロンは時々サイレントヒルとつぶやく。ローズはやがてサイレントヒルという街が実在することを突き止める。ローズはシャロンとともにサイレントヒルに向かうが、そこで事故にあってしまう。気がつくとシャロンが忽然と消えていた。
Date : Saturday 24th February 2007
10:49
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なん ::
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