モーターサイクル・ダイアリーズ
Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 青春・伝記

原題 The Motorcycle Diaries
2004年 アメリカ・ドイツ・イギリス・アルゼンチン・ペルー
時間 127分
監督 ウォルター・サレス
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル/ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
お勧め度

チェ・ゲバラのことを全く知らないので、これはこの人を知っている場合と知らない場合とでは感想が違ってくるのではないかと思う。
ゲバラを知らない私は、最初は旅物語程度の感想しか持てず、そんなに楽しいとも思わなかった。知っていれば、革命家としての彼とか、どうしてのちの彼を作るに至ったのかとか、もっと早い段階で、心の深いところまで感じることが出来たのかも知れない。
前半が実に淡々と流れていくので、危うく挫折しそうになる。だけど中盤から彼の心の中の変化が、思想の芽を作るに至るのだろうというのが現れてきて、かなり面白くなっていった。弱きものを助け、人の心をつかむ行動力。自分の弱い面もよく理解しており、その上で正直な生き方をしていくさまは、見ていて気持ちのいいものだ。
ゲバラという人を知らなくても、若者の旅の話として見たとしても悪くはないが、前段階として、どんなことをした人で、どんな思想を持っているといった程度でもいいので、少し情報を持ってから見たほうが、断然面白いと思う。アルゼンチンの裕福な家庭で育ったものが、南米の旅を通して感じた矛盾や新しい発見、そういうものがそれからの彼の人生に大きな役割を果たすものになっている。
人間旅という日常から離れた世界に飛び込むと、なにかしらの人生観が変わったりするものだけど、私も若い頃に、バックパッカーのような真似事でもしていたら、今の私はなかったのだろうか?旅行は好きだったけれど、特別過酷なたびもないし、いつも綺麗なホテルに泊まっていたしなぁ。と過去を振り返る。
【STORY】
1952年のアルゼンチンで、喘息持ちのエルネストは友人アルベルトと、南米大陸横断の旅に出た。アルベルトのおんぼろバイクで、わずかなお金しか持たず、彼らの前には幾重にも困難が待ち受けている。