猟奇的な彼女

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 韓国映画

猟奇的な彼女 ディレクターズ・カット特別版原題 MY SASSY GIRL
2001年 アメリカ公開
上映時間 122分
監督 クァク・ジョエン
出演 チョン・ジヒョン/チャ・テヒョン

お勧め度 ★4つ

漫画みたいな映画でしたね。強烈なキャラクターの主人公で、笑いありギャグあり、またそのギャグがオーバー。そして最後はほろりとさせて、うーんすごい展開よ。
チョン・ジヒョンって外見はものすごくかわいいよね、でもタイトルどおり実に猟奇的というか、ぶっとんだ女なんだよね。暴力的ですぐ殴るし、とんでもないことを要求するし。だけどそんな彼女に振り回されながら、優しい男をチャ・テヒョンがまたうまく演じている。お前男だろう、もう少ししっかりしろよって激飛ばしたくなるんだけどね。

そんな二人の掛け合いが、すごくマッチしていて、最初はあまりのワイルドな彼女に、こんな女いたら絶対に付き合いたくないって思うし、やりずきだよって心の中で否定しているのに、最後はとうとう根負けして笑っちゃったみたいになってしまったよ。バカ笑いしている自分に唖然。(笑)

それでこのはちゃめちゃな女の、このとんでもない行動で映画が終わるのかと思いきや、だんだんと彼女の過去とかが浮き彫りにされて、自然な流れでコメディからラブストーリーへと変貌してゆくんだよね。なんか二度おいしいみたいな感じで。

なんだか不思議な映画よ、気がつくとこの二人のいる世界にどっぷりと嵌っていた。

【Story】
大学生のキョヌは、地下鉄ホームで泥酔した彼女に出会う。車中で倒れている彼女を放っておけず、仕方なくホテルへ運び介抱する。ところがそこに警官がやってきてキョヌは留置場で一晩を過ごすハメに陥った。
Date : Saturday 9th September 2006 00:59
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誘う女

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > サスペンス・ミステリー・スリラー

誘う女原題 TO DIE FOR
1995年 アメリカ公開
上映時間 106分
監督 ガス・ヴァン・サント
出演 ニコール・キッドマン/マット・ディロン

お勧め度 ★3つ半

最近マット・ディロンの出ている映画をよく見るなぁ。あっ、これはニコールの美しさが際立っている。ホント綺麗よ。お人形みたいな美しさだけど。

この映画、若いツバメをたぶらかして、自分の夫を殺させたという、実際にアメリカでこんな事件があったらしい。それでよくワイドショーで近所の人や関係者にインタビューしたりするじゃない?ああいった形式で話が進むの。被害者の姉が、弟はあの女に殺されたんだとか。嫁はこんな人間だったとかカメラの前で話すのよ、そういうのをつなぎ合わせ、最終的には自分が事件の様子を語るという方式になっていく。

ようはこのスーザンは、注目されたい病というのだろうか。ほら目立ちたいから犯罪犯すなんていう人がいるじゃない?このスーザンは、テレビに出て注目を浴びる自分というものに価値を見出していて、そのためには何でもするというのだろうか。

だって自分がテレビに出ることより、夫の店を手伝って欲しいという旦那の希望、それだけで夫を疎ましく思い、殺そうと思ってしまうって。旦那が子供を欲しがった、そんなことでも殺人のきっかけになるって。だってはたから見ているとそんなにひどい旦那ではないんだよ。仕事もちゃんとしているし、妻の仕事も理解はしている。だけどそろそろ子供が欲しいねとか、自分のイタリア料理の店も盛り上げてくれるとうれしいといった程度の希望は誰でもあるよね。それを強要しているわけでもなく、考えておいてくれないか?なんていうささやかなもの。

あまりに殺しの動機が短絡的というのか。それも自分の手を使って殺すのではなく、自分のことを好いている若い男の子を翻弄して、殺させるんだよ。

最初はインタビューみたいなのが続いて、なんだか面白くねぇーなって思っていたんだけど、だんだんとにコール演じるスーザンの悪女ぶりというか、頭の悪いでも悪女といった雰囲気にのまれてゆく自分がいた。

ラストはこわーっ、自業自得なんだけど。
ニコールってこういう役すごいあってると思った。人形みたいな美人さがよく映えている。さらにニコールの美しさにメロメロになる少年を、ホアキン・フェニックスが実にうまく演じていた。あの情けない表情を見ていると、彼女にさえ恋しなければ、終身刑にならなかったのにねぇ。

【Story】
お天気キャスターのスーザンは、スターになる事を夢みていた。目的達成のために夫が邪魔になることに気づいた彼女は、高校生の少年をセックスの虜にしてそそのかし、夫を殺害することを思いつく。
Date : Friday 8th September 2006 00:01
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ワイルドシングス

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > サスペンス・ミステリー・スリラー

ワイルドシングス エロティック・バージョン原題 WILD THINGS
1998年 アメリカ公開
上映時間 108分
監督 ジョン・マクノートン
出演 ケヴィン・ベーコン/マット・ディロン

お勧め度 ★4つ半

この映画初めて観たときは、やられたーって思ったよ。大どんでん返しなんてもんじゃないから。どこまでひっくりかえれば気がすむのっていうくらい。そのあとに作られた、2と3はいまいちだけど、このパート1はかなり面白かった。まだ映画を見るということに関して、初心者モードだったから、簡単に騙された。

この前地上波でこの『ワイルドシングス』がやっていたんだ。なのでまた見ちゃったよ。でもテレビだとカットされている部分が多くて、やっぱりDVDで見たほうがよいと思われる。

女子高生ってやっぱりいつの時代も、そしてどこの国も、男の若い先生に興味があるもんなんだよね。ケリーは憧れの先生のサムにモーションかけるけれど、相手にされないことを逆恨みして、サムにレイプされたと訴えるというところからスタート。裁判劇から始まって、そりゃあもういろんな展開がてんこもり。

エロティックサスペンスというカテゴリーかと。ちょっと卑猥なシーンがたくさんあるかな。あっ、地上波のテレビではカットカットカーットだけど。(笑)

マット・ディロンとかケビン・ベーコンとか、私結構あの人らって好きなんだよね。マット・ディロンなんかは昔は正統派の二枚目って感じだったけど、最近じゃいい味出しているしさ。ケビンは昔からきわものだし。

というわけで、素直に深く考えずに見てね。騙されると面白いから。

【Story】
女子高生のケリーは、憧れの生活指導教員サムの車を洗車する仕事をかってでる。後日その際サムにレイプされたと警察に訴えでた。小さな田舎町で事件はスキャンダルとなった。
Date : Wednesday 6th September 2006 22:34
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キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > コメディ

キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ!原題 DICK
1999年 アメリカ劇場未公開
上映時間 117分
監督 アンドリュー・フレミング
出演 キルスティン・ダンスト/ミシェル・ウィリアムズ

お勧め度 ★4つ

お気楽なコメディであるけれど、1970年代アメリカで起きた、ウォーターゲート事件のことを知らないと、ちょっとおもしろさは半減してしまうかも。なのでネットで少し復習してから観ることをお勧めする。そうしないと笑いのツボを満喫することができない。

今ではディープスロートが誰であったかわかってしまっているけれど、この映画が作られたときはまだ謎な時代で、ニクソンを辞任に追いやったとされる、内部告発者であるディープスロートが、女子高生だったというパロディ。まっ、実際の事件をおもしろおかしく茶化して作ってあるので、気楽なコメディではある。

また主演の二人、とくにキルスティン・ダンストって、この当時はかなりかわいかったのね。私が知っているキルスティンは、結構大人になっての彼女なので、ちょっとぶったまげた。だってどうみてもキルスティンって美人じゃないもんね。でも私は好きなんだよ、美人じゃないけどすごく魅力的な人だから。

70年代のかわいいファッションや当時ヒットした曲なんかが流れてきて、懐かしさでもなかなか楽しめた。それにしてもアメリカってこういう事件をもコメディに仕立てるって、日本では出来ない芸当だよなぁと思った。だって実在の大物政治家とかが、のきなみパロディにされてるんだもん。能天気な女子大生にふりまわされ、歴史が動く。そんな様子を実にうまく料理している。おバカなコメディと侮ることなかれ。

【Story】
高校生のベッツィとアーリーンは、社会科見学で訪れたホワイトハウスで、ニクソン大統領に気に入られ、犬の散歩係に任命されることになる。ある日彼女たちは思いがけない秘密を知ることになる。
Date : Tuesday 5th September 2006 07:06
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顔のない女

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 韓国映画

顔のない女原題 HYPNOTIZED
2004年 韓国劇場未公開
上映時間 102分
監督 キム・インシク
出演 キム・ヘス/キム・テウ

お勧め度 ★3つ半

一言で言えば、全員精神を病んでいる、そんな映画といったらいいのだろうか。なので観終わったあと、私も変になるかと思った。←オーバーだけど。

いろんな登場人物がいるんだけど、結局正気な人間はいないのか?というところに着地。だからこの映画、自分が精神的にマイナスな時には観ないほうがいいかも、ますます暗くなりそうだ。

もともとが主人公がボーダーラインという人格障害を病んでいるわけで、ボーダーと精神科の医者という設定なのだ。だけどじゃあ医者であるソグォンはまともなのかというと、彼もいかれているとしか思えない行動をとる。

ネタバレ→(だって患者であるジスにひかれてしまっているからといって、彼女を治療と証して催眠術をかける。その中でジスは昔大好きだった男と関係を持っているシーンを思い浮かべている。そうすると現実の世界では、医者であるソグォンがそれを利用して関係を持つ。これってレイプじゃん。よく医療者がその立場を利用して猥褻なことをするっていう事件、あれだよ。

催眠術からさめると、ジスはそんなことをされているとは全く知らない。催眠術の中では関係が持てても、それから覚めれば医者であり患者でしかない。肉体は得ることができても、肝心の心は得ることができない。それに耐えられなくなったソグォンは、ジスに電話をかける。ジスが電話に出ると催眠をかけて、自分の所に来るように誘導するんだ。完全に狂ってしまっている。

というか最初からこいつも狂っているということだよな。逆に人格障害であるジスの方がまだまともに見えてくるから怖い。
)

人間の中にあるジェラシーという感情や、自分のものにしたいという感情、それらを相手に求めるのだけど、結局全部跳ね返ってくるような話なんだな。ものすごい歪んだ愛情が渦巻いている。愛するが故という言葉は、犯罪と紙一重というようなぎりぎりのところまできている。というか犯罪になってしまっているけど。

結構複雑なんだけど、その割にはストーリーとしては破綻はしていないと思う。だけど救いが見出せず、息苦しいまま終わるので、後味はあまりよろしくない。でもジス役のキム・ヘスさんは、魔性の女っていう雰囲気がよく出ていて、たぶん一般的にあのお色気は、男性にしたらくらくらきてしまうのかもしれないなぁとは思った。男性の意見も聞きたいものだ。

【Story】
ソグォンは、催眠療法をする精神科医。ある日ジスという人格障害の患者が現れる。ソグォンはジスに催眠治療を施し、彼女の心の闇を探ってゆく。治療を進めるうちに、ソグォンはジスに対する気持ちを抑えられず、催眠中のジスと肉体関係を結んでしまう。だが催眠から目覚めたジスとの関係は、医者と患者のそれでしかない。
Date : Monday 4th September 2006 08:01
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エミリー・ローズ

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > オカルト・ホラー

エミリー・ローズ デラックス・コレクターズ・エディション原題 THE EXORCISM OF EMILY ROSE
2006年 アメリカ公開
上映時間 120分
監督 スコット・デリクソン
出演 ローラ・リニー/トム・ウィルキンソン/ジェニファー・カーペンター

お勧め度 ★4つ半

オカルト映画というカテゴリーだけど、どっちかというと法廷サスペンスみたいな感じ。つまりエミリーが死んだのは、病気なのに神父が悪魔に取り付かれたなどと言い、適切な治療を妨げたか、もしくは本当に悪魔に取り付かれていたのか?という裁判もの。神父に過失があるのかないのか?そこが論点である。

日本ではまず起こりえないよなぁと思った。霊の存在は法の前では立証はできないだろうし。でも似たような裁判はあるよね、この治療をすれば助かるとか言って、本来の医療行為を止めさせたりして、結局そのために死んでしまったとか。霊感商法的なものというのだろうか。

でもこのエミリー・ローズって実在の人物で、これって実話っていうのが驚いた。本当にこんな裁判があったんだね。これってエクソシスト的な雰囲気があるじゃない?だからホラーが苦手と思っている人は、予告編だけで観ないと思うんだけど、もったいないよなぁと思った。だってこれってすごくよくできた、法廷劇だから。

それにしても、ジェニファー・カーペンターがすごい。悪魔に取り付かれた様子なんて、まじホントにとりつかれたかと思うほどの迫力よ。午前3時というのは、悪魔が活動する時間っていうのをはじめて知った。日本で言うところの丑三つ時っていうことか。その時間になると不思議な現象が起きるんだけど、この映画観てから、夜中に目が覚めて3時とかだととっても怖いかも。

裁判の結果は映画を観てもらうとして、なかなか面白かった作品。

【Story】
神父ムーアが悪魔にとりつかれたというエミリー・ローズに、悪魔祓いを施した末、死に至らしめたとして過失致死罪で起訴された。彼の弁護には、野心的な女性弁護士エリンがあたることに。
Date : Sunday 3rd September 2006 11:40
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60セカンズ

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 詐欺・泥棒

60セカンズ ディレクターズ・カット版原題 GONE IN 60 SECONDS
2000年 アメリカ公開
上映時間 117分
監督 ドミニク・セナ
出演 ニコラス・ケイジ/ジョヴァンニ・リビシ

お勧め度 ★4つ

私は結構泥棒ものって好きなんだよ。これは車泥棒の話。娯楽映画としてはポイント高いかと思われる。だがあくまでも私の感想だが、相手役がアンジェリーナ・ジョリーっていうのが似合わねぇーって思うのは私だけ?どうみてもアンジーとニコラス・ケイジっていうカップルは違和感あるんだけど。それでもこれは恋愛映画ではないので、成り立っているのかぁとも思うけれどね。

天才的な車泥棒だったが、足を洗って真面目に暮らしていたのに、弟が車泥棒になっていた。だけどへまをして命を狙われることになる。そこで兄に三日で車50台盗まないと、弟を殺すと言われて、辞めたはずの車泥棒に復活するという話。

車泥棒には結構こだわりもあり、車泥棒をするときは、車に女性の名前のつけるっていうのも、なかなかしゃれている。いろんな高級車がいとも簡単に盗まれていき、鍵なんて何の役にも立たないもんだと感心してしまったよ。タイトルのいわれはここ、60秒で車を盗むということ。高級外車がてんこもりに出てくるので、車好きにはかなり楽しめるのではないかと思う。

スピード感もあるしアクションシーンも迫力あるし、そこそこ楽しめる作品である。

【Story】
伝説のの車泥棒のメンフィス。6年前に足を洗って静かに暮らしていた。メンフィスに反発して、兄と同じ窃盗犯の道を歩んでいた弟のキップが、へまをしでかし、命を狙われてしまう。弟の命と引き換えに出された条件は、最高級車50台を3日以内に盗み出すというもの。
Date : Saturday 2nd September 2006 08:34
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大変な結婚

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > 韓国映画

大変な結婚原題 MARRIED TO THE MAFIA
2002年 韓国公開
上映時間 112分
映倫 PG-12
監督 チョン・フンスン
出演 キム・ジョンウン/チョン・ジュノ

お勧め度 ★2つ半

とうとう韓国コメディ映画にまで手を出してしまった。冒頭は目を覚ましたら隣には知らない女が寝ていた。エリートの男となんと女はやくざの娘という設定。

それで女の兄ちゃんもやくざなわけで、妹に手をだしたなら結婚しろとつめよる。というもの。やくざの家系に頭のいいエリートの血をという目的もあるらしい。

お兄ちゃんたちはバカなんだよね、でも家族思いでもあり妹思い。そんな中最初はやくざの一家なんて…と思っていたのに、デソはだんだんとなじんでいくのがおかしい。単純なドタバタ映画で気楽に観れるのだけど、後半つまらなくなっていく。というか長いんだよ。

いい加減最初の段階で、やくざの娘となんか結婚できないよっていうのを見せていて、そのわりにいろんな出来事により、知らず知らず嫌でも結婚に向かっていく、そんな様子はもう十分というところまできて、しぶとく同じことが繰り返されるので、もういい加減いいから、ラストはどーなのよ?ってイライラする。90分位にまとめてくれたほうが絶対に面白かったで終わったと思うんだけど。

それにデソには最初彼女もいたので、見知らぬ女とは結婚できないと思うのはよくわかる。だけどジンギョンがはっきりしないんだよね。ジンギョンだって見知らぬ男と結婚なんて出来ないって言っているわりには、強く否定するでもなく煮え切らない。兄ちゃんらの陰謀に対しても拒絶することもなく、では一目ぼれのようにデソのことが一発で好きになったのかというと、全くもってそんな事はない。ここでもイライラするんだよね。

ということで悪くはないが、ちょっと辛抱強く観ないといけない作品である。

【Story】
ソウル大学法学部を卒業し、今はITベンチャー企業に務めているエリートのデソ。ある朝目覚めると、隣にはジンギョンという見知らぬ女性が裸のまま横になっていた。だが2人とも昨夜の記憶が全くない。
Date : Thursday 31st August 2006 21:12
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ふたりの5つの分かれ路

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > ラブストーリー・ロマンス

ふたりの5つの分かれ路原題 5X2
2004年 フランス公開
上映時間 90分
映倫 R-15
監督 フランソワ・オゾン
出演 ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ/ステファン・フレイス

お勧め度 ★2つ半

ストーリーを逆から見せていくっていう方式は最近よくあるけれど、この映画もそう。冒頭は離婚の裁判から始まる。そして二人が出会い結婚して離婚に至るまでを逆方向から見せていく。つまりラストは二人の出会いということ。

誰でもこの方式でいくと、離婚しちゃったけど昔はラブラブな時期もあって、なのにボタンのかけ違いでこんな結果になっちゃったなんてのを想像しちゃうよね。だけどこれはなんていうのか、あの二人じゃいずれ離婚するよなって思うエピソードばかり。

もちろん離婚するには、決定的な何かというより、日々の些細な積み重ねのズレがどんどんと膨らんでというものなのだろうけど、私はあんな旦那嫌だよ。何が嫌って妻がこれから急に出産することになったと電話を入れるんだ。夫はすぐに病院に向かうといい、なのにカフェでコーヒーを飲んで時間をつぶす。出産を終えた妻に何故遅くなったのか聞かれると、道がひどく渋滞していたと言う。あのシーンは不快。彼は父になることに対して恐れているのだろうが、ああいうのはホント私は駄目。

なのでこの映画観ていて辛いのよね。二人のズレを見せつけられて、傍観者としての立場として、苦しく辛い。ラストは二人の出会いのエピソードで、別に恋人のいたジルがマリオンに引かれていくのだが、二人で夕暮れの海で泳ぐシーンは、離婚に至る結末がわかっているだけに、異様に心が痛い。

すっきりとした気持ちになりたい人は、こういう映画は辛いと思われる。私はもう一度見たいとは思わないな。

【Story】
久々に再会し離婚手続きを終えたマリオンとジル。ふたりの間には埋められない溝があった。
Date : Wednesday 30th August 2006 20:48
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フォー・ブラザーズ 狼たちの誓い

Category : 映画・DVD・ビデオ(ジャンル別) > アクション・犯罪・バイオレンス

フォー・ブラザーズ 狼たちの誓い スペシャル・コレクターズ・エディション原題 FOUR BROTHERS
2005年 アメリカ公開
上映時間 108分
監督 ジョン・シングルトン
出演 マーク・ウォールバーグ/タイリース・ギブソン/アンドレ・ベンジャミン/ギャレット・ヘドランド

お勧め度 ★4つ半

ある雑貨屋で中年女性のエブリンが強盗にあい殺される。その女性には4人の息子がいた。それも白人2人に黒人2人。彼女はこの4人の養母だったのだ。なーんてことで始まるこの話。いやーワクワクしたよ。とっても面白そうなんだもん。またこの4人の兄弟は、みんなものすごい不良で、誰も里親になってもらえず、それでこの養母が育てたというんだ。

だけど養母はとてもいい人で、この4人は養母をとても愛していたんだよね。だから母の葬儀の席で4人の兄弟たちは久しぶりに顔をあわせ、母を殺した犯人を許せないと自ら犯人探しを始めるというもの。

4人の兄弟たちのキャラクターがとてもよくわかるし、うまい具合に仲のよい兄弟(もちろん血のつながりはないけれど)というのを表現していると思うし、この不良達をうまく更生させた養母のエブリンは、とても懐の深い肝っ玉母さんというのが、感情移入しやすさの要因だと思う。なんたってあんな母だったら最高だよなって思う。

後半はその犯人探しの意外な展開と、アクションバイオレンスシーンを取り混ぜて、スピィーディにどんどんと進んでいった。でもさせっかくエブリンが更生させた息子らだから、いくら母の仇とはいえ、暴力はいかんよと思うのは私だけではないはず。

でも兄弟や親の愛、いろんなことを思うことのできる作品だけど、これって結構知名度低いよね?私はわりかし面白いと思った作品なので、興味のある人は観てちょうだい。

【Story】
デトロイトの小さな町で、雑貨屋でエブリンは、2人組の強盗に襲われ射殺されてしまう。彼女の葬儀に集まった肌の色の違う4人の兄弟、ボビー、ジャック、エンジェル、ジェリー。筋金入りの不良だった彼らを自らの養子として引き取り、惜しみない愛情で育て上げたのがエブリンだった。
Date : Tuesday 29th August 2006 07:32
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